磯deビッグゲームの第一人者である高橋哲也さんのトークショーin大阪!
魚をかけるのは簡単だが、とりこむのは最も難しい磯において、数々のデカイ魚をしとめてきたオフレボ隊長。その心構えなどが主なトーク内容でした。
ルアーしかやらない人も参考になる内容を交えてレポします。
メーカーに媚びない人ほど参考になることをいってくれる
メディアアングラーは世に多いですが、スポンサーをよいしょせざるを得ない方が大半です。それはどの分野でも同じ。
唯一真逆をいくのがスキャンダルを扱うメディアですかね。◯春砲とか、ひらすら否定する政治関係とか……。
釣り業界においては、気持ち悪いくらい「ある商品」をベタ褒めする紹介がされています。
売るためには、その妥協も必要かもしれない。……でもデメリットがひとつもない商品なんて、この世になくなくない?
私が知る中では、番組中だろうと何だだろうと、スポンサーをバッサリするアングラーは二人くらい。
共通点は釣具屋のオヤジであること(一人は過去形)。
大阪FSの2日目、シマノのメインステージでは、そのお二人が連続登場するとのことで、限界近いワイの体力は保つのだろうか?
高橋哲也流!磯のビッグゲームの楽しみ方!
大方の内容は「レマーレBG」と「ボーダレスGL」を軸にしたお話。
参考になりそうな要点をおさえると──
- オキアミを生エサにするだけでビッグゲーム!
- このロッドは魚に折られたことはない
- デカイ魚を狙うほど答えはシンプルになる
- 魚を釣るうえで一番むずかしいことは?
- 最適なドラグ設定とは?
順々にトーク内容を交えて書いていきます。
オキアミを生エサにするだけでビッグゲーム!
磯のフカセ釣りで、タイやメジナを狙うエサはオキアミを使います。
別に磯じゃなくても、湾内や漁港でも、これをイカナゴやイワシなど生の小魚に変えるだけで、肉食のヤバイ奴らが釣れます。
そこがビッグゲームに目覚めるための第一歩! 切り替えるに必要なのは”好奇心”です。
リスクカットで最初からデカイのを狙う頭なら、タックル全体を強化して挑む人が多いでしょう。でも入門するだけなら、ハードルはそんなに高くないです。
魚釣りは、魚をかけるだけならすごく簡単! 難しいのはあげる時だけなんです。
人間は失敗から学べる生き物。
とりあえずやってみよう。糸が切れたり竿が折れたりしたら、その都度原因を探って改善していこう!
レマーレBGみたいなロッドの強度のやばさ
ロッドは高価になるほど、カーボン含有量がやばくなり、強度面が向上します。
極限までいくと”折れない”ロッドが生まれるわけですが、それが磯のビッグゲームで活躍するレマーレBG。こいつはテスト段階で魚に折られたことはないそう。
これはシマノ社員も断言しているので、どんな魚でも折れないのは信頼感がありますね。ちなみに折れたケースは岩にぶつけたりと傷が原因だったとのこと。
もうひとつ振り出し竿のボーダレスGLについては、リールがない状態で大物と対峙する困難さがリアルに語られました。
ドラグのあるなしでは、釣りあげれる魚のサイズはかなり増減します。
……考えてみりゃ当然なことで、ロッドが折れなくても仕掛けがもたないし、なによりアングラーが数キロの魚が全力で逃げるのを抑えきれるだろうかってこと。
リールがない釣りをすると、それがいかにありがたかったかを痛感できるでしょう。
デカイ魚を狙うほど答えはシンプルになる
デカイ魚は食物連鎖の頂点なので、ある大きさの魚を食べています。
……てことは、それをエサにすりゃいいだけですね!
泳がせならオモリは必要ないし、リールから出る糸に直接針を結んで、生き餌を繋いで泳がせればいい。その目印はコンビニで風船買ってつければいいだけ。
風船が風にのって沖へ流してくれるし、エサとなる魚も元気に泳いでいきます。
考えてみれば夏のショアジグング会場でも、飛距離を気にせずアジをこう泳がせれば、シイラがダイナミックにどぱーんと出てくれるかもしれないなぁと思いながら聞いていました。
機会があれば夏の駿河湾でやってみたいですね。きっと人多すぎでそれどこじゃないだろうけど。
あとタイコリールを使う理由には、パワーもあるけどラインを巻ける絶対量が多いから! だそうです。
魚を釣るうえで一番難しいことは?
まずはこの動画の9:00くらいをご覧ください。
ここで登場するタモが便利そうで、商品化してんのかなと疑問に思ってましたが、自作との談。真似して作るならどうぞ、らしい。
磯は岩礁帯でラインが切られるリスクが高い。でも最難関なのは、高い足場から魚を抜き上げること。
20kgをゆうに越える魚をそこからあげるには、一人の力では難しく、協力者として複数人で引きあげるほうがリスクは低いです。それでも危険なことに変わりはないですが、一人よりはマシってこと。
足場が高いほど伸びるタイプの玉網はシャフトが折れやすいので、こういう投網が必要になりますね。
高い堤防用には落とし込むタイプの「落としタモ」があります。
最適なドラグ設定とは?
ありません!
その理由を述べると、人それぞれ体格は違うし筋肉量も違います。霊長類最強はともかく男女の差はどうしようもないし、自分がある力に耐えるための地力は意外と知らない人は多いです。
ドラグを締めれば魚を早く疲れさせることができるので、ファイト時間は減ります。
ドラグを緩くすればアングラー側は力を必要とせず楽ですが、魚が疲れにくいのでファイト時間が増えます。
よく◯kg推奨とかあるけど、それは発案者の経験やタックル性能による”平均値”。
全く同じ装備に体格ならそれでいいですが、ファイト中に都度変えればよくない? 最初から決めうちで設定する必要は特にないでしょう?
ルアーメンはよく最大ドラグに反応するけど、「なぜそこまでする必要があるんだい?」と疑問に思っています。ドラグぎちぎちでフックが曲がったとか、ラインが切れたとか、ロッドが折れたとか……。
道具を頼るのはいいことですけど、何事もほどほどにしないとこっちが壊れてしまいますよ?
トークショーは有意義な時間だったが──
手にはカタログが入った紙袋(約3kg)、ショルダーバッグにはタブレットやモバイル機器(約2kg)。そして入場してからここまで歩いて立ちっぱなし。
……兄さん、そろそろ足がマジで限界だよ。
高橋哲也さんのトークは軽快で、内容もすごくためなりましたが、私の体がやばいです。妙な汗が背中を流れている気がするぞ!
しかしこの後はミラクルジムオンステージ……。あと30分、体力は持ってくれるのだろうか?