水産庁「サンマが捕れない? なら年中とっていいよ」
そんなノリかは定かじゃありませんが、水産庁がサンマ漁の通年操業を認めました。このニュースを知り、「近年水揚げが減っているサンマを更に減らすのか!」と怒っている人も少なくない。
この件に関して、水産庁が諸悪の根源になっていますが、……そもそも提案したのは”業界団体”です。
サンマ漁の通年操業について
サンマ漁の通年操業については、こちらのニュースを参考に。
サンマがなぜ捕れないか?
サンマがなぜ増えないのか?
その理由は色々考えられます。よく話題になる”隣国の乱獲”や、”温暖化による生息域の変化”などが主な要因。どちらも対処しなければ年々悪化していくだけであり、早急な対処を求められます。
より深刻なのは、自国内における資源保護管理が定まりきってないこと。
水産庁は様々な魚に漁獲枠を設定していますが、総量を過去の総水揚げ量から参照しています(ようは平均値)。現在はどの魚も水揚げが減少しており、いくら頑張っても漁獲枠にすら届かない状況に陥っている。
つまり、魚自体が減っているわけです。
やるだけ損をしていく漁業を進める鬼畜なお上さん
「前年はフル操業しても漁獲枠に届かなかった。なら漁獲枠内までなら年中操業できてもいいよね?」……というのがサンマ漁関係者たちの言い分でしょう。
団体様方には少し冷静になって考えて欲しいのだが……、少ないサンマを探すことにコストがかかるわけで、「秋漁」と短期間で区切った場合でも”赤”なのに、通年操業したら、どう考えても損する未来しかないのですが……。
食文化を守ることは大事。でも”儲かる漁業”にしなければ、誰もやりたがらないから後継も生まれない。サンマ1匹100円前後が適正と思われている今、近海で大量に捕れないと儲けようがないってのはわかる。
今までと同じやり方で儲からないのだから、やり方を変えてみるしかない。
隣国のほうが大量に捕れるなら、輸入したっていいじゃないですか。日本産にこだわる業者は多いですけど、商品と輸送の管理をこちらで指示すれば、巨大なグローバル漁業商社になる可能性だってあります。
これからは管理漁業の時代だから、個人で好き勝手に腕を競うやり方だと、互いに利益を食い合うだけで、誰も幸せになりませんよ。