「マレーコッド」はオーストラリアに生息する淡水魚です。
淡水魚ながらクセの無い白身、その味は美食家もうなるらしい──。刺身は完璧な歯ごたえ、加熱調理でもイケる。近頃は外食産業で需要が高まっているようですね。
マレーコッドはかつて、乱獲によって絶滅の危機に瀕した歴史もあります。
しかし現在は養殖業でグローバルな展開に……。いったいどんな魚なんだ……。
この記事のまとめ
マレーコッドはオーストラリアの淡水に生息する大型の白身魚です。味にクセがなく、刺身や加熱調理に適し、近年外食産業での需要が高まっています。かつて乱獲により絶滅の危機に瀕しましたが、現在は養殖が進み、グローバルに展開されています。マレーコッドは4~6年で50cmに達し、寿命は最大で70年ほどと長寿です。1m前後が成熟個体とされ、最大1.8mの記録があります。釣りの対象としても人気で、乱獲による絶滅危機から手厚い保護を受け、遊漁も厳格に制限されています。養殖が進むことで、年間400トン以上の生産が見込まれ、高級食材として注目されています。日本では特定外来生物に指定され、観賞魚として扱われていますが、放流されることで生態系への影響が懸念されています。日本でマレーコッドを食べるには、COSTCOや業務スーパーでの購入が可能で、オーストラリア旅行での体験も一興です。
「マレーコッド」はどんな魚?
マレーコッドはオーストラリア最大の淡水魚です。
日本国内での呼び方は、「マーレーコッド」「マレーコッド」「マーレイコッド」など。そもそも”マレー”が「マレー川に棲む」ことを指しており、”コッド”は「タラ(魚)」のこと。
ようするに「マレー川にいるタラっぽいヤツ」です。
淡水魚の中でも世界有数の大きさで、ルアーでの釣り対象魚としても人気です。自分より小さい魚はなんでも食べるため、現地では食物連鎖のキングであり、マレー川のヌシみたいな存在。
アレーコッドはめっちゃ長生きでデカくなる魚
マレーコッドは4~6年でようやく50cmに達し、産卵行動に移る個体が現れます。肉食タイプの中では成長速度が遅めなのが特徴。50cm以下はまだ子供ですね。
成長が遅いので、かなり長寿な個体も確認されています。確認された長寿な個体は48年ほど。デカい標本クラスだと70年近いと予想されているらしい……。
1m前後が成熟した個体とされ、捕獲された最大は1.8mが記録されています。海にいるクエみたいなものですね。
マレーコッドは釣りでも大人気!
マレーコッドは釣りでも人気。その要素とは──
- 世界有数の大型魚!
- オーストラリア固有種!
- 肉食タイプ!(ルアーでちょろい)
オーストラリア固有種であり世界有数の大型魚。世界で釣りたいアングラーは「こいつを釣る!」と目標に設定している人も多いことでしょう。
マレーコッドは、漁師と釣客の乱獲で絶滅の危機になりました。
──でも今は手厚い保護を受けており、遊漁も厳格な制限が設けられています。
飼育過程で孵化した稚魚を放流することで、種の存続に貢献していました。現在は完全養殖になっており、食用として諸外国へ輸出されるまでになり、新たな雇用も生み出しました。そんな不思議な経緯があります。
淡水魚ながらクセのない味で高級レストランの注目を浴びる
マレーコッドが乱獲された理由には美味いからです。現地では昔から高級魚なんです。
淡水魚は泥臭いイメージが強いですが、それはどこの国でも直面する問題。なのにマレーコッドはクセがなく、海の白身魚と同じ調理法が使える魚。それが知られることになったのは、3つ星レストランでも使われるようになったことから──。
白身魚の新顔“マレーコッド”ってどんな味? 実際に食べてみた|YAHOOニュース
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190319-00010000-minatos-bus_all
マレーコッドの生産量は、年間400トン以上も見込めているらしい。成長が遅いのにどうやって精算しているんだろ……。生命力が強くロスが少ないせいか、それとも土地が広くて一度に育てやすいか──。
現在の取引価格はキロ3500円前後と高価な部類。これは「ウナギ」が近い値なので、淡水魚では高級に値することがわかるでしょう?
これは日本で養殖できたら、一攫千金あるでないで!
図体の割に臆病で弱い魚なんです
マレーコッドは鱗が小さく皮膚が弱い。リリースも慎重にしなければいけません。
水族館に仲間入りした個体も、はじめは慣れずにエサも食べないらしい。でもある大きさになると、他の小魚を襲いだすらしい。絶対勝てる勝負しかしないタイプか……。
現地ではアボリジニの神話にも登場する格式高い魚。fate的なゲームだと最高レアで登場するかもしれませんね。
日本国内では要注意外来生物のリスト入り
マレーコッドは2009年に特定外来生物のリスト入りに。そして2010年10月には、琵琶湖で捕獲されたことが取りあげられています。
どうやら国内では観賞魚で取り扱われているようですね。面倒見きれなくなった人が、放流しているいつものパターンでしょうけど、なぜ○そうとしないのだろうか。──まあ生きてて欲しいから、でしょうね。
幸い、成長が遅く抱卵も少ないため、爆発的に増えることはないでしょう。でも自分より小さい魚をバクバク食べるため、国内の生態系を崩す立場にあるのは間違いないでしょう。
https://www.env.go.jp/nature/intro/4document/data/sentei/fin04/mat02_3.pdf
マレーコッドを食べたいの?
「マレーコッドを食べたい!」
そんな衝動を日本で叶えるなら、COSTCOとか業務スーパーなど、輸入食品を取り扱う店舗なら、冷凍コーナーにいるかもしれません。よりオイシイのを食べたいなら、オーストラリア旅行しつつ釣りも楽しめばいいじゃない!
都内のレストランなら、取り扱っている所があるかもしれないけど、探すだけで1年かかりそう。