沼津港に隣接する商店街に、ちょっと空気が違う建物がある。それが深海水族館。2日前には深海のアイドル「メンダコ」の卵が孵化したと話題になり、いいタイミングで訪れたかもしれません。
生メンダコちゃんはかわいかったぞ!
世界よこれが深海の街だ!沼津港深海水族館
「沼津港深海水族館」は”世界初”の事例が多い。
冷凍保存されたシーラカンスが見れるし、深海生物を展示しながら飼育するのは世界でもあまり見かけません。沼津港の商店で深海魚は見たり食べたりできますが、それよりも更に深淵に生息する生物たちを見ることができます。ちょっとばかり特殊でユニークな奴らが多い。
ここでは生きたダイオウグソクムシも見れるようだから、ワクワクすっぞ!
平日は人も少なくてじっくり展示を見れるのが至福
GW後の平日もあって館内の人は少なめ。おかげでじっくり眺めることができる。10連休中はみっちり入っていたんだろうか……。
入場して一番目に見たのは、さっき食べた「アブラボウズ」でした。でかいタラ(GT)みたいな容貌で、なんとなくヌルヌルしてそう。
深海生物の風貌は、どれもこれも”よくわかんないヤツ”が多い。生きるのに困難な場所で生きている偏屈だし、なぜそこに対応して進化してきたのか……。見た目がファンタジーにならないと、深海では生きていけないのだろうか。
普通の水族館とは、なにか毛色が違う。そこが面白い。
ハリセンボンは大人の親指くらいの小ささで、活発に動き回っておりました。深海魚よりもやはり泳力が強いのか、それとも低水圧での本能なのか、よく知る魚たちは機敏でしたね。
豆腐メンタルすぎる深海のアイドル「メンダコ」
メンダコちゃんは館内の人気アイドル。(水槽への)お触りは厳禁だし撮影も禁止。
メンダコは他でも飼育している水族館はありますが、沼津港深海水族館はメンダコ飼育がトップクラスに上手いので、「活きメンダコ」を見る機会は全国でもっとも高い! メンダコは水槽に5匹くらい居ました。動くところもじっくり眺めれたから、なかなか珍しい体験ができたかもしれない。
撮影できるのは、薄く干からびたメンダコのみです。
撮影禁止なのは豆腐メンタルすぎるからで、フラッシュなどの光を浴びて死ぬし、足音のデカさで死ぬなど、最弱の展示生物かもしれません。よく連休中を生き延びれたな……。
闇にうごめくタカアシガニが完全にホラーな件
世界最長のカニ「タカアシガニ」は、伊豆半島だと飲食店で見ることもできますが、ここに居るヤツはホント……大きかったです。デカイし動きがロボだし照明くらいわで、写真撮るとホラーです。
暗室で目の下が光る「ヒカリキンメダイ」の展示は、暗闇に星がキラキラ輝くのが面白かった。カップルで入るとイケないムードになりかねない。釣り人視点だと、魚の発光部はケミホタルにしか見えないんだよなぁ。
さらなるディープは2Fで!
冷凍されたシーラカンスがお出迎えの2F
古代魚といえば「シーラカンス」だし、深海魚といえば──のイメージですね。生きた姿が撮影されたり、捕まえられたり、深海生物の中でも身近に感じるし、存在が現実にあるんだなと実感させてくれます。
沼津港深海水族館の2Fには、「シーラカンス・ミュージアム」があります。まずは迫力のある冷凍シーラカンスがお出迎え。
近くには泳いでいる映像も見れます。シーラカンスの泳ぎは独特で、背中と胸鰭だけ動かして泳いでいると知りました。まるで手足を動かしているように見えて、魚が人間の祖先でもいいのでは? と思えてきます。
1Fは深海の中でもまだ浅いヤツら。2Fはさらなる深淵に生息する猛者ぞろい。深海のアイドルがメンダコなら、ネットのアイドルは「ダイオウグソクムシ」だ!
こいつらロクに飯も食わないし、72時間放送でも動かないのがザラなのに、どうやって重なったんだろう……。どれだけの時間を使えば、グソクは重ねられるのだろうか。
ちなみに小型の「オオグソクムシ」はめっちゃ動き回ります。こっちのほうがダンゴムシやフナムシの仲間らしさがあります。
帰り際にはメンダコちゃんグッズもね!
人も少なくてじっくり眺めることができました。1時間近くは滞在していたかな。
展示の最後には、ここまで何を学んだかを試すクイズ端末がありました。中級をやりましたけど、1問外して「大学院生レベル」でした。東海大学の海洋学部に行けるのかな? 全問正解なら「博士レベル」なのかしら。
深海をテーマにした展示といえば、「一目でわかる深海の水圧のヤバさ」の展示は鉄板ですね。よくカップラーメンが犠牲になっています。
そしてラストに物販が待ち受ける。入った客はメンダコグッズで逃さない。当然のマーケティングだね!
紐をひくとブルブル震えるメンダコは、買ってもよかったかなと後悔している。すぐ飽きそうだけど……。そもそもアイツは震えるのだろうか。その前に死ぬのでは──。
水族館の半券で食事と買い物が割引になるぞ!
深海水族館の半券は、隣接する商店街の割引券になっています。その額は10%OFFでバカにできない。消費税分が得になるんだから、使わなきゃ損です。
私は買い物と深海メシを終えてから水族館に来たので、消費税を課税されまくった情弱です。同じ過ちを犯さないよう、これを見た皆さんは賢いルートを選んでいただきたい。
ちなみに水族館は再入場も可能です。なので1日に二度見もできるし、良心的ですね。
深海魚丼がマグロ丼より高いんですが…
深海ランチをしたのは、水族館の向かいにある「海鮮丼 佐政」です。海鮮丼の値段はマグロ丼の2倍するのを見て、沼津はマグロのほうが貴重なんだなと。深海魚を刺身で食べれる所は少ないし、その価値から妥当な値段か……。
海鮮丼 佐政|食べログ
https://tabelog.com/shizuoka/A2205/A220501/22031391/
頼んだ海鮮丼には、先程水族館で見た「アブラボウズ・なんとかカサゴ・キンメ・桜エビぽいけど違うエビ」などが乗っていました。アブラボウズは深海魚の中でも高級に位置するので、コイツがいるだけで得した気分です。
そそり立つ深海魚タワー。キンメも入っているし、1丼2500円の値段に納得。アブラボウズはブリより歯ごたえがあって、ほんのり甘みがあって刺身に合うタイプ。これが高いのは仕方ないわ。汁物は3種から選べるし、アジの干物も付いているから、わりとお得なのでは?
エビも普通に美味しいし、生臭さも感じない。‥…ただひとつ気になるのは、見栄えのために飾っている魚の目が白く濁っているところだった。もしかしなくても、これは使い回してますね?
次に来る機会があれば、深海魚の握りを食べてみたいですね。
沼津港深海水族館:概要|Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B2%BC%E6%B4%A5%E6%B8%AF%E6%B7%B1%E6%B5%B7%E6%B0%B4%E6%97%8F%E9%A4%A8