「健康のためにはバランスのいい食事を──」
そもそもバランスがいいって何だ? 彩りや種類なのか、栄養バランスなのか、日本食らしさなのか。気にしてばかりいると、好きなモノが食べられないと気付きます。じゃあ最高にバランスのいい食事の理想形ってなんだろう……?
それは焼き魚定食(サバ)らしいですよ。
焼き魚(サバ)1匹で体の健康・成長を促す栄養素が効率的にとれる
魚には体を成長させるために必要な栄養素がたくさん入っています。
魚を食べることで摂取できる栄養素は、「DHA」「EPA」が代表格で、生活習慣病の防止と脳の活性化に繋がります。「ビタミン類(A)」も豊富で、肌の代謝を促してキレイになります。「タンパク質」「カルシウム」は体の成長・維持に不可欠な存在。最も重要なのは「ビタミンD」が存在することで、カルシウムの吸収を促す効果があります。
まとめると、魚1匹を食べることで、人体の健康・成長を司る栄養素を効率よく摂取できることになります。とくにビタミンDとカルシウムを同時に摂れるのが強いですね。
「じゃあ魚さえ食べていればいいよね?」ってわけじゃなく、ここからが”バランスいい食事の重要性”についての話。

焼き魚定食がバランスのいい食事である理由
栄養学でも”バランスがいい”と証明されているのが「焼き魚定食」です。ご飯、海藻入り味噌汁、漬物があれば尚良。そしてメインの焼き魚。これはサバがベストとのこと。
バランスがいい理由は、適度な脂質とタンパクを焼き魚で摂りつつ、発酵食の味噌汁と漬物で乳酸菌をインして腸を活性化し、ビタミンDとカルシウムを同時に摂ることで体を丈夫にし、ご飯で活動エネルギーを確保している。そして海藻と魚を同時に食べることで、肥満防止に繋がるらしい……。
日本人は古くから肥満人口が少なめですが、家庭料理の理想形そのものが、ダイエット食になっていたわけですね。


バランスがよくても体質もあるから「絶対これ!」は存在しない
バランスがいい食事は、雑誌などメディアでよく紹介されています。必ずしもそれが正解ではありません。いくら栄養価が高い食品でも、アレルギーや宗教上の理由で食べられない方も存在します。
遺伝子には「太りやすい体質」もあることが、近年の研究でわかっています。人間への遺伝子操作は認められていませんが、もし治療として認可されれば、太りにくい体質に生まれ変わることも可能になるかもしれない。化学が進んだことで、人間にとって効率のいい食事が証明される時代です。
糖質制限ダイエットがポピュラーですが、日々の誘惑に負けない心の強さがあれば、そもそも太らないのではないか──というツッコミはさて置いて、今は糖質制限弁当を配送してくれるサービスもあったりします。

食事で「太りやすい」「太りにくい」は個人差がありますし、太れるのも特定の分野では「才能」と認められます。別に恥じる理由はないし、それがイイって人もいるから、好きなように活きてストレスを溜めないのが、長生きの秘訣かと。
ご飯!味噌汁!鯖缶!
焼き魚定食が最高であることに変わりはありませんが、グリルで焼くと後片付けが大変で、健康のためでも面倒が勝り続けにくいと思われます。別に焼き魚に限定する必要はなく、魚を食べればそれでいい。なら、丸ごと食べれる水煮の缶詰はより効率がいいのでは?
鯖缶がヒットしたのは、安さとレシピの豊富さと栄養価の高さがあります。日本人は魚が嫌いになったわけじゃなく、料理をする時間がなくなっただけではないでしょうか。

魚料理は臭いがあるし、ゴミも多いし、後片付けが地味に面倒。わざわざ手間が増えて時間がかかることはしたくないし、魚料理をもっと簡単するのも、魚離れを引き止める手段と思います。
鯖缶も流行前は安くて大量にありましたが、今は水揚げ減の影響も受け、原油価格みたいに乱高下するようになりましたね。鯖に限らず、イワシとサンマでも栄養価は似たようなものです。魚の缶詰は非常食にも向いているから、買いだめが命を救うキッカケになるかもしれません。
私は鯖よりイワシが好き。鯖とサンマは塩焼き缶詰が好きです。