アユのトントン釣りって何だろう

アユのトントン釣りはどんな釣り?

日付が変わる頃にRSSで一日のニュースチェックをしているんですが、とても気になるタイトルを見かけました。

アユのトントン釣り 和歌山県古座川で解禁

…………トントン釣り? 聞いたこともないし想像もできない。一体どんな釣りなんだろう。教えろグーグル先生ェ!

アユのトントン釣りとは?

そんなわけで、「アユのトントン釣り」に興味津々のまま検索してみましたが、……釣法に関しての情報がない

釣法に関する記事がないってことは、アユ釣りの中でもドマイナーであることがうかがえます。後継者不足とかそんなレベルじゃない。

唯一拾えた(マシそうな)情報は下の記事。

……とりあえず記事本文と画像を見て欲しい。「────は?」ってなるから。

アユのトントン釣り解禁 古座川の「滝の拝」:紀伊民報AGARA
和歌山県古座川町小川、県の名勝・天然記念物「滝の拝」で16日、アユ釣りが解禁された。古座川漁協の組合員が、針と重りだけを使ってアユを引っ掛ける地元特有の「トントン釣り」をしている。 アユの遡上(そじょ...

こんな場所で釣りができるの? って思うけど、水辺があれば釣り人は必ず居るもの。

ここでアユを釣ろうと考えた人は、いったいどんなヒラメキがあったのだろう。

トントン釣りは和歌山県古座川町の「滝の拝」だけの釣法

アユのトントン釣りは、和歌山県にある古座川の観光名所、「滝の拝」だけの釣り方。

少ない情報をまとめると……

  • 古座川の「滝の拝」だけしかできない
  • 現地漁協組合員だけしか釣りができない
  • 条件も場所も限定すぎる
  • なら全国に広めなくてもいいよね?

情報がほとんどないのも納得。全国でも一箇所だけで行われている儀式みたいなものだし、釣法に関して広まっている気配がないのも頷けます。

トントン釣りが気になったとしても、場所と条件が限定的すぎるし、どんな釣りかを知るほど、無理してやれるものじゃないから敬遠したくなる。

いやだって、こんな岩場でアユ釣ろうとか思わないやん。

滝の拝は川が削った奇岩がボコボコしている観光名所。足場がとても高く、釣座から水面までは約8mと、外洋の磯でもあまりない高さ。

アユの友釣りやエサ釣りをするに向いてません。だからこそ、この条件で釣るための方法が産まれたのでしょう。

アユのトントン釣りはこんな仕掛け

アユのトントン釣りは、糸に錨状の針を2~3本つけて、一番下にオモリがあります。それを水底で”トントン”やるからトントン釣り──。絵にするとこんな仕掛け。

アユのトントン釣り仕掛けはこんな感じ(想像図)
アユのトントン釣り仕掛けは多分こんな感じ(情報からの想像図)
  • Q:これでどうやって釣るの?
  • A:友釣りみたいに引っかけるんですよ。

古座川にあるこの地域は、一時的に川幅が狭く落差があるため、滝壺が多くアユの遡上がストップしやすいポイントであります。ようは”アユの溜まり場(つかみ取りパラダイス)”になりやすいわけです。

しかし落差8mもあると、降りて素手で捕まえても登れる保証がないし、網も高すぎるから向いていない。一体どうすればいいんだ……。

ここにアユが溜まってるやん、なら針をぶら下げれば簡単に引っかかるのでは?

──を実現したのがトントン釣りです。だから上下に仕掛けを動かすわけですね。

フグのカットウ釣りに近いですね。(参考に→ショウサイフグのカットウ釣り

「ここじゃなくて広い場所でやったら?」というツッコミは野暮です。この地域に住む人が、近くの川で魚を捕まえる方法を、考えに考え抜いて、最適かつ最善の発想で解決した釣法だと思います。

これは”文化”ですし、誇れますよ。

危ない釣りだから現地の協会員しか釣りできないよ!

滝の拝は水面までが高く、こんな場所でする釣りが安全であるはずがありません。なのでトントン釣りは、地元漁協の協会員のみすることができます。

どうしてもやりたい危篤なアングラーは、移住して漁協に入るのも手ですね。

古座川のトントン釣りは、毎年6月の中頃に解禁されるよう。解禁しているタイミングなら、滝の拝へ観光するついでに見学するのもいいかもしれません。奇岩の上で釣り人が奇妙な釣りをしているでしょうから。

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