ヒャッハー! サーフに行けるぜえええええ!!(本当に行くとは言ってないがこのために数年我慢していたことは事実である)
寄付から始まった7年に渡る大事業が無事完了する
遠州灘沿岸に総延長17.5kmの防潮堤が今春完成する。浜松市の沿岸流域を津波被害から減災するため、一条工務店の善意の寄付からはじまった一大事業。2013年4月着工から7年、2020年3月末に完成する。
……長かった。実に長かった(初期の完成予定は17年)。
思えばいろいろありました。産業廃棄物やら不発弾でストップしたり、津波想定が見直されて高さが足りず嵩上げしたり、元号がHからRに変わったり、工事で釣りやサーフィンがしにくくなったし、この一帯から明かり(レジャー)が消えたようにも感じた。
路駐や不法侵入が横行したりと、悪いことも目立った。でもようやく、浜松エリアが全開放されることになる。めでたい!
県のHPがやる気なさすぎたのが気になっていた
工事の様子は実際に見ることもできますが、工期と進捗は業者に聞くしかない。公共事業であるため、手っ取り早く知る方法は行政を頼ることなんですが……。
静岡県のHPも浜松市のHPも、工期と完成見込みに関してロクに情報を出していなかった。配布資料も似たようなもので、視察、植林、減災効果──それくらいの’公共らしい’情報しかない。確かに重要、でも知りたいのは’完成図’なんです。
駐車場はあるのか? それを整備するならキャパは旧来と変わるのか? 防潮堤上はどのような利用を見込んでいるのか? トイレの整備など衛生面は? 片道17kmを利用したサイクルやマラソンイベントの可能性は?
色々想像できるわけです。防潮堤はあくまでも減災施設ですし、公共の設備でありますが、民間利用の幅がイマイチ示されていない。公園って感じはしないんですよね。
遠州灘沿岸はオール防潮堤になりそう
南海トラフ大地震による最大津波想定を見越して、遠州灘沿岸では減災のための防潮堤整備が盛んになっています。愛知県内は自然の防潮堤が多いため、静岡県側が尽力していますね。
知っている範囲では、磐田市・袋井市・掛川市・御前崎市が整備中もしくは着工予定。遠州灘は最悪の想定で15m前後の津波が襲うため、それに耐える設計が必要不可欠となり、費用と物資の捻出が困難な状況。中でも湖西市は特に厳しい地域ですね。
湖西市の沿岸は、R1バイパスが海岸に面しています。防潮堤の工事はこれを活かすか壊すかの話になります。「バイパスに沿って作ればええやん」というのは簡単ですが、一部は砂浜を減少させるか無くなるほどになるから、環境保護にうるさい声を黙らせる方法と、土地の確保が難しいでしょうね。
多くの大手製造業を抱える湖西市。だけど人口は磐田や袋井よりも少ないんですよ。
- 約6万人「湖西市」
- 約16万人「磐田市」
- 約9万人「袋井市」
静岡県の援助を受けることはできるが、自治体でなんとかするには税収入が乏しい。浜松や磐田は自らの地で資材調達をできていたから、まだマシな輸送コストだったともいえます。
湖西がなんとかする希望があるなら、天下のトヨタに主導してもらう道が、アリなんじゃないかなと思います。