質のいい魚の細胞を培養して、魚肉を作ることを目標とするスタートアップがある。
カプセルで育てられた肉を、受け入れるか、認めないか。……は別として、増え続ける人口と飽食に自然が負けている現在にとって、重要な役割の新技術であるといえます。
ゆくゆくは宇宙ステーションでスシパーティしてそう。
刺し身が食べたければ筋肉を培養すればいいじゃない
魚肉の培養に関しては、次の記事を参考にしてください。

そもそもなんで培養をする経緯になったのかは、理由が述べられています。
1.魚は健康にいいが、世界中で消費が伸びたことで消費量が生産量を上回り、価格が高騰している。そしてこのままいくと近い将来、魚が取れなくなる可能性がある。
https://media.dglab.com/2017/09/19-event-indiebio-01/
2.環境汚染により、魚に水銀やプラスチックが含まれる場合があり、健康を害することがある。
天然自然は減少を続け、回復量より消費が上回っています。不足分を養殖で補う考えもありますが、環境に左右されるため、ビジネスとしてもまだ途上。
「なら人工的に産み出せば、ほら解決!」
みたいな発想といえます。意図をくめば、「安全な刺し身を食べたいなら筋肉を育てればいいじゃない」、じゃないかなぁ。
自然界には細菌が存在するし、完全なる安全食は存在があやふや。今の世なら身にしみているでしょう。魚の生食は危険であるが、生じゃないとスシにならない! 俺たちは安全なスシが食べたいんだ! そういう叫びが聞こえてくるかのようです。
魚肉培養が低コスト化すれば…?
近頃は山間で養殖することが定番化しています。とある町では、町民より魚のほうが多くなったり。綺麗な水で育成するため無毒のトラフグとか、ウニやアワビなどの高額な種類も。なんだか海辺よりも高級化している気がします。
魚肉の培養は、カプセル内でサイヤ人を回復させるようなイメージでほぼあっています。
培養は屋内施設で行えるし、天候に左右されない。安定供給が最大のメリット。低コスト化すれば、山間の土地に魚肉培養の一大プラントを建てたりして、新たな雇用と町づくりにも貢献してくれそう。
ゆくゆくは宇宙で魚料理を楽しむことも可能になりそう。宇宙旅行も視野に入りはじめているし、ゲル状じゃない食を楽しめるようになるのも、ブレイクスルーかと思います。

培養肉を受け入れられるかどうか
最大の難関は、培養された肉を「食べ物」として認識できるか、にあると思います。でもそれはイメージ上の偏見かもしれない。
カプセル内でぷかぷか浮いている肉を取り出して、「ハイどうぞ」と言われて食べる気にはなりにくい。でも皿に刺し身として盛り付けられていれば、それが培養された肉であると認識しづらいでしょう。
食の3Dプリントも聞こえは凄いですが、現在はキューブ状を組み上げるだけなので、味はともかく、食欲をそそる見た目は難しいところ。そんな食でも、食べざるをえない状況になれば、おのずと浸透していくのでしょうね。
絶滅危惧だけど食べたい「ウナギ」なら、切り身だけで作って骨もない安全な蒲焼きが作れちゃうかも。
うな次郎みたいな代替品が代替のようで代替じゃなくなるかも?