ちょっとそこに置いたタックルが、ふと目を離した隙に無くなった! ……なんてことをたまに聞きます。
「どのようにして防げばいいのか」は、わりと明確だけど、「盗まれた後にすべきこと」が特に重要。
一番難しいのは、盗まれた物だと証明することですから。
盗まれてもなんとかする防犯対策とは?
釣具が盗まれた場合、もっとも難しいのが、あなたが所有していることを証明すること。
釣具は大量生産品なので、類似品はこの世に数多くあります。
”たった一つ”を証明するには、製造番号やシリアルナンバーが必要。それは保証書なり本体に記載されていることが多いですね。
盗まれると損害が大きい釣具は、製造番号やシリアルナンバーを控えておき、スマホや財布にメモを忍ばせておきましょう。警察に届け出る時にあると確実だからです。
難しいのは「写真だけで証明すること」です。特徴的な傷がないと、同一個体だと証明するのは厳しくなります。
警察に被害届を出すのがまず先
釣具が盗まれたら、まず警察に届け出ることが大切。
盗難の被害届は、盗難されたことの証明にもなります。
盗難品はまず売られることが前提なので、被害届は中古買取の店舗に捜査協力を願う時に必要となります。それはフリマアプリなどネットオークション系でも同じこと。
個人の力で探すのは難しいため、まずは国を頼ることを忘れずに。落ち着いて、できることから始めましょう。
今はSNSで拡散してもらう手もありますし、心優しいアングラーが「忘れ物ですよー」とアップしてくれることもあります。
忘れ物防止タグを埋め込むのもアリになってきた
Appleが「AirTag」を発表したことで、手元のスマホで探せる”忘れ物防止タグ”の必要性が脚光を浴びました。……似た物は以前からあるけどね。
忘れ物防止タグは、スパイが仕込む小さな発信機みたいなもの。手元のスマホからBluetoothなり無線通信を発し、どの辺りにあるかを探ることができます。
AirTagはAppleユーザー(端末)なら誰でも探せることがメリットでもあり、デメリットでもあります。
AirTagならロッドのグリップエンドに貼るのもアリですね。
忘れ物防止タグは、カラビナとかキーホルダーにして、特に忘れやすい財布やバッグに着けるよう最適化されています。ただこれだと、釣具でもタックル(ロッド・リール)に使うのは難しい。
なら「MAMORIO」みたいな、世界最小クラスのタグを忘れたくない物にぺたぺた貼るのもアリ。
例えば、釣具メーカーがMAMORIOをあらかじめ内蔵してくれると、釣具の盗難防止に役立つかもしれません。リールシートの裏に仕込むとか、リール内部にはめ込むとかね。
ただ……忘れ物防止タグは内蔵電池の寿命が1年ほどだから、交換するたび、メーカーに持っていくハメになるのが面倒かも。
1日単位のレジャー保険を適用するのもアリ
釣具の盗難は、基本的に釣り場で起こるため、1DAY保険を釣行当日に適用させるのがベストといえます。
1DAY保険は携帯キャリア各社がリリースしているので、自身の契約しているキャリアで設定するのが楽かと思います。ただし各社の格安プランに乗り換えた場合は申込みができないこともあります。
例えばドコモなら、釣行時の怪我や損害、盗難にも対応しています。
ただ状況により、過失など故意が認められた場合は、保険が下りないこともあります。道具はメーカーの説明通り、清く正しく使ってこそ。
【まとめ】釣具を盗まれたらどうするべきか
- 高級タックルなど、釣具を購入したら製造番号やシリアルナンバーを控えておく。無ければ特徴的な傷を写真に収めておく。
- 盗まれたと判明したら警察に被害届を出す。付近の交番をググろう。
- SNSで報告するのはそれからでも遅くはない。
- 以上の対策をやってから、はじめて保険が活きてくる。
忘れ物防止タグなどIoTによる探索機能は、個人(とユーザー間)で探すことができますが、警察なり弁護士を介さない当事者同士で直接問い詰めるのは、余計なトラブルを生む原因にもなります。
盗まれた証拠と証言を明確にして、第三者に介入してもらうことが、紛失物をトラブルなく回収するために大切なことといえます。
もし中古で購入していたなら、相手にとって「購入した物」だから、盗難物だとは知らないでしょ。個人で取り返しても、相手からすれば、あなたが盗人になりかねません。
第三者を挟むことは、そういうトラブルを防ぐためにも重要なんです。