クロマグロ釣りの採捕禁止措置についてわかりやすく(R3.8.21~R4.5.31)

  ※本ページにはプロモーション(広告)が含まれています。
クロマグロ釣りの採捕禁止措置についてわかりやすく

水産庁が「遊漁によるクロマグロ採捕禁止措置」を実施することをアナウンスしました。

期間は令和3年8月21日~4年5月31日まで。

マグロ釣り愛好家にとってはショックでしょうし、反論したいこともあるだろうので、ありそうな質問について一通りまとめました。

遊漁によるクロマグロ採捕禁止措置とは?

この件に関しては、水産庁からのアナウンスがあります。

詳しくは水産庁HPを参照──と、丸投げしたいところですが、お役所仕事のクソっぷりが最強に発揮されているため、誰も見ないでしょうね。

クロマグロ採捕禁止措置|水産庁HPから

資料多すぎィ!(一番伝えたいことはわかりやすけど)

 

クロマグロ遊漁の部屋:水産庁

誰がこんな大量のpdf資料を隅々まで読む暇があるんだよ、アングラーだって暇じゃないぞぅ? と、怒る人もいるはずです。

ざっくりいえば、守って欲しいことはひとつだけ。

R3.8.21~R4.5.31まではクロマグロを釣らないでね。あっ、もし釣ったら罰則もあるよ』てことになります。

そもそも「採捕」って何?

「採捕」はスポーツフィッシングでいう”キープ”のこと。

遊漁は釣具を用いた魚釣りのこと。

採捕が禁止になるわけだから、もしクロマグロが釣れても、リリースが前提となります。

もともと今年6月から、一定の重量を超えるクロマグロのキープに規制はかかっていました。今回の措置は「クロマグロを釣ることが禁止」と、厳しくなっただけの話

ここまででアングラーが疑問を抱くことは、JSA(日本スポーツフィッシング協会)が解答してくれています。

JSAがまとめた「クロマグロ釣り採捕規制Q&A」を読め!

クロマグロ採捕規制に関して、水産庁の長文を読めないアングラーからの質問が多いらしく(察し)、JSAが「Q&Aページ」をnoteで公開しています。

【JSA】クロマグロ釣り採捕規制Q&A|一般社団法人日本スポーツフィッシング協会
はじめに 2021年8月20日、遊漁(釣り)によるクロマグロの採捕禁止の指示が公示されました。 クロマグロ釣りを行う際、2021年8月21日より採捕(キープ)が全面禁止となります。 採捕禁止指示とは 発出元:太平洋、日本海・九州西、瀬戸内海広域漁業調整委員会 対象者:漁師、調査研究等を除く採捕者(釣りをするひと...

要点を整理すると──

  • クロマグロが対象であって、クロ以外のマグロはOK(キハダやイソなど)。
  • クロマグロを釣ることは禁止であり自粛対象。だが、生息海域での魚釣りが禁止されるわけじゃない
  • キャッチ&リリースの精神でも、”クロマグロを対象とした釣り”でやるべきじゃない。
  • 故意で釣れたのは仕方ない。生死に関わらずリリースすること。
  • もしクロマグロがかかってしまった際は、「遊漁採捕実績報告」に申請するのが望ましい
  • 遊漁によるクロマグロの漁獲量は全体の1%にすぎないが、全ての遊漁船やプレジャーボートが報告しているわけじゃないのでブラックボックス

──早い話、「クロマグロが釣れてしまったら、速やかに海へ返せばいいし、事後報告でいい」ってこと。正直いって、かなりガバいです。

クロマグロ”だけ”を狙わないのも難しい

クロマグロはカツオ狙いでかかることもあるし、

トローリングでもトップウォーターでも可能性はあるし、

磯から青物を狙うことでも可能性はあります。

漁具で「クロだけ釣れないようにする」ことは不可能に近いから、行政も魚釣り自体を禁止にはしていません。もし釣れても逃してね、とやんわり窘めています。

中には「キハダを狙っているわけでクロじゃない」とか、法の穴を突くみたいに偏屈な方法を取る人もいるでしょう。

まあ……採捕(キープ)さえしなければ捕まることはないから、100kgのキハダを狙うタックルで、100kgのクロが釣れても、何にもおかしいところはないだろ? と論破することは可能。

ただ、仕掛け(リグ)で「こいつはクロ狙いだな」はある程度わかるし、偏屈な釣りを続けても、アングラー全体の心象が悪くなるだけ

その行為はゆくゆく、「遊漁だけクロマグロの採捕禁止」を加速する要因になるだけだと理解していただきたい。

「漁師は自由じゃないか!」と憤るアングラーもいます。

ですが、免許や資格に行政への申請など、漁師はアングラーよりも、”始めるまで”が規則規則規則でガチガチに固められています

だからこそマグロを捕っていいと国から認められているし、監視もされているわけで、それに比べたら釣り人は自由であることを忘れてはいけない。

採捕禁止期間中の行動が未来を決める

アングラーの皆さんに覚えておいて欲しいのは、「特定魚種の採捕禁止はほぼ不可能であり、偶然は避けられない事実」であること。

”クロ釣りの禁止”とは、条例文を遵守すると、クロマグロが居るとわかっている状況で、それを釣るための行動が該当します。

「ナブラがあったけど何かわからない状態でルアーを投げたらクロマグロだった」なら酌量の余地はあるけど、誰かが「クロマグロだ!」と発言した時点で釣りをする行為がアウトといえます。

今回の措置は、資源回復を目的とした保護の一貫だから、アングラーがルールを守ることで1%以上の資源が守られ、そして回復することになります。

釣りにも規制がかかるのは、むしろ、漁獲枠を取りきった漁師の”逃げ道”にしないための措置ともいえます。

もしクロマグロがかかっても即リリースが前提になるが…

あとはリリース前提だとしても、ロウニンアジ(GT)釣りみたいに、ロープやハンドライディングによる魚体保護を前提としたランディングが必要になります。

日本でスポーツフィッシングとして最も発達しているのがGTかと。

【ロウニンアジ(GT)】いつか会いたい憧れの魚
世界中の釣り人を魅了する圧倒的なスピードとパワーの持ち主、ロウニンアジ(GT)の特長や釣りのポイントをご紹介。ANA釣り倶楽部では「釣り」×「旅」をテーマに、日本全国や世界各地の釣り情報をお届けしています。

キープ前提の大型魚は、ギャフや銛が最初に出てくるのは、以前から危惧していました。もはや生かして返す気ないよねって。

この件で「スポーツフィッシングとは?」の意義が広まることを願っています。

もしクロマグロが釣れてしまったら、「遊漁採捕実績報告」で申請しましょう。今はウェブページのみですが、スマホアプリも開発中とのこと。

https://yugyo-saihoryo.jp/index_free.php
error:Content is protected !!