【野鳥】エナガの魅力:その美しさと生態を徹底解説

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エナガの魅力: その美しさと生態を徹底解説!

広い世界を自由に飛び回り、愛らしい姿と仕草で注目を集めるスズメやシジュウカラなどの小鳥は写真集が販売されるほど高い人気を集めています。

【野鳥】エナガの画像

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そんな小さな野鳥達の中から今回は「エナガ」について皆様にご紹介させていただきます。

エナガと聞くと北海道に生息する人気者「シマエナガ」が思い浮かぶ方もいらっしゃると思いますが、エナガも負けず劣らずの美しい見た目と可愛らしさがあり、バードウォッチングでは人気の高い種類です。

はる@釣行中
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そんなエナガについての様々な情報を皆様にお届けいたします。

1,エナガの特徴について

【野鳥】エナガの画像

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①エナガの分類は?

エナガは「鳥綱スズメ目エナガ科エナガ属」に分類されており、エナガの仲間は長い尾羽に小さく丸い体という特徴があります。

②どんな見た目をしているの?

小さな体と長い尾羽が一番の身体的特徴ですが、羽毛の色彩も「南方系亜種」か「北方系亜種(シマエナガなど)」によって違いが見られます。

エナガは「南方系亜種」とされており、白い羽毛が生える頭部には「眉斑」という眉毛のように見える黒い模様があり、種類によっては背中まで続きます。

また、顔の下半分から胸下あたりにかけて白〜淡灰色をしており、そこからさらに下の部分は淡褐色〜薄紅色です。

背中側も淡茶褐色〜薄紅色をしており、翼は黒〜黒褐色をしています。

特に翼の色彩は「初列風切羽」「次列風切羽」などの風切り羽によるもので、重なったり広がったりする事で色の濃淡が変わって見えるのです。

尾羽は黒い羽が真ん中に生え外側の羽は黒地に白い模様が入るため、尾羽の外側部分が白く縁取られたように見えます。

また、エナガの嘴はとても小さく7mmほどしかありません。

はる@釣行中
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黒くクリクリした目に黄色い瞼をしているのも外せないチャームポイントとなっています。

⭐エナガの体はスマート!?

エナガといえば写真集などでフカフカになって小枝に留まっている姿が有名ですが、それは繊細な羽毛が空気を含んで膨らんでいるためフカフカでコロンとした体型に見えるのです。

夏や春などの暖かい季節になるとエナガ本来のスマートな姿も観察できるので、そのギャップを楽しむためにバードウォッチングをしてみるのも楽しいと思います。

③どのくらいの大きさなの?

エナガの全長は13〜14cmほどと、大きさだけ聞くとスズメくらいに感じるかも知れません。

しかし、実際は全長の半分以上を尾羽が占めているため、エナガの体長は5〜6cmくらいです。

はる@釣行中
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翼を広げた時の長さは15〜16cmくらいで、長い尾羽でバランスを取りながら羽ばたく事で小回りの利いた移動や飛翔が可能となっています。

④何を食べているの?

【野鳥】エナガの画像

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エナガは主に昆虫類をよく捕食し、時には木の実や草の種を食べたり木の幹や樹皮から滲み出してくる樹液を食べる事もあります。

昆虫類はカワゲラやガ、ハエ、シャクトリムシの他にも小型のクモを捕食していますが、特に春先にたくさん現れる「アブラムシ(アリマキの仲間)」が大好物です。

はる@釣行中
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アブラムシを見つけると長い尾羽でバランスを取りながら低空飛行し、草の茎や葉先にいるアブラムシを上手に捕食します。

⑤どんな習性があるの?

エナガは繁殖期以外では小さな群れを作っていますが、同じ生活圏にいるヤマガラやメジロ、スズメなどの野鳥達と混ざって生活する事も少なくありません。

その際エナガはこの混群の「先導役」となるため、バードウォッチング中にエナガを警戒させてしまうと周りの野鳥達も一斉に逃げ出してしまいます。

はる@釣行中
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また、メジロと同じように木の枝に並んで身を寄せあい、集団で眠るという習性もあります。

⭐ねぐらは賑やか!

繁殖期以外のエナガは集団で休むための「ねぐら」があり、このねぐらは雑木林や山奥の木々の他にも樹木が豊富でイタズラされる事がなければ公園や庭先、街路樹もねぐらとして活用する事があります。

ねぐらとなった木には夕方になるにつれてたくさんのエナガ達が集まり、今日の出来事を群れの仲間達と共有するように鳴き交わします。

この時はかなり賑やかですが、夜になればその喧騒も成りを潜めます。

はる@釣行中
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また、ねぐらの周辺にはたくさんのフンを落とされてしまうため庭の木であればその下に車や自転車、荷物を置かないようにしたり、街路樹がねぐらになっている場合はあまり木の下や近くに行かないようにしましょう。

2,エナガの生息地について

【野鳥】エナガの画像

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エナガは山や平地にある森林、雑木林などに生息していますが樹木が豊富な公園や住宅地でもその姿を観察する事ができます。

また、冬になると山の上部で生活していた個体が冬の寒さを凌ぐために里山や山の麓にある街などに降りてくる事もあり、その時は枝の上に集団で留まって暖を取る様子も見られます。

はる@釣行中
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エナガは世界的にも広い範囲に生息しており、日本では東北地方から九州・四国地方まで幅広く生息しているのでエナガが好む場所があれば観察や撮影もできます。

⭐北方系亜種はほとんど真っ白❄️

北海道に生息する「シマエナガ」などの北方系亜種は体の大部分がや雪のように真っ白です。

これは雪景色に溶け込むための生存戦略の一つなのではと考えられます。

はる@釣行中
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また、北海道のシマエナガだけでなくウクライナなどのさらに北の国に生息している種類も真っ白でフクフクした姿をしており、とても可愛らしいです。

3,エナガの観察方法について

【野鳥】エナガの画像

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エナガは街路樹や公園でも観察する事ができますが、メジロやスズメと違ってかなり警戒心が強い一面があり、この2種類と比較しても少し観察が難しかったりします。

はる@釣行中
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そんなエナガを観察するためのポイントやバードウォッチングを楽しむためのアイテムについてご紹介させていただきます。

①服装は場所と季節に合わせて!

バードウォッチングに服装のルールはありませんのでその時の季節や訪れる場所に合わせて服装を選ぶようにしましょう。

はる@釣行中
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特に春と秋は気温の変化が激しいので予備の羽織れる物なども用意しておくと便利です。

②待っている間は静かにしよう!

エナガが好んでいそうなポイントを見つけたら、エナガが来るまで静かに待ちましょう。

エナガは警戒心が強いので「何か怖い事があるかも!」と思われてしまうと近くまで来なくなってしまいます。

また、エナガが来たらあまりの可愛らしさに声が出てしまうかも知れませんが、そこもグッと堪えましょう。

はる@釣行中
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驚かせないようにしてあげれば、エナガは群れの仲間達を呼んでくれたりメジロやシジュウカラとの混群も連れてきてくれるかも知れません。

③双眼鏡でエナガの仕草や姿を楽しもう!

バードウォッチングの必需品であり様々な種類がある双眼鏡。一つあればエナガの仕草やのびのびとした姿を観察する事ができます。

はる@釣行中
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よく選ばれるのは倍率が8〜10倍率できるタイプですが、フォルムやカラーリングも様々なので皆様の個性を表現したり強いやすいタイプを選んでバードウォッチングを楽しみましょう。

④あまり荷物をガチャガチャ鳴らさないようにしよう!

エナガは警戒心が強く、特に聞き慣れない音を聴くと姿を隠してしまいます。

はる@釣行中
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山に入る時に装備する「熊避け鐘」もエナガはかなり警戒してしまいますし、リュックの中のアイテムがガチャガチャ鳴っていると、ポイントに姿を現さなくなる可能性もあるので荷物はあまり鳴らさないように気を付けてください。

⑤図鑑があればエナガの細かい種類分けもできる!

実はエナガ、北方系亜種のシマエナガを除けば3種類もいるといわれています。

この3種類はどちらも南方系亜種で羽毛の配色パターンに若干の違いが見られ、それぞれに種類が振り分けられているのです。

そんな細かな違いを楽しむためにも図鑑があれば一目瞭然。今目の前にいるエナガの種類の特定もしやすくなります。

はる@釣行中
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スマホのアプリや大きな図鑑もありますが、気軽に楽しみたい方はポケットタイプの小型鳥類図鑑がオススメです。

⑥可愛い姿を納めたいならカメラも持っておきたい!

双眼鏡からのびのびとした仕草を静かに観察するのも楽しいですが、その瞬間を手元に残したいと思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そういう時はデジカメやスマホのカメラ機能を使って可愛い姿を撮影しましょう。

最近のデジカメやスマホはかなり画質も良くなっていますので倍率を上げても綺麗に撮影できたり動画を取る事もできます。

はる@釣行中
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また、たくさん写真や動画を撮るとバッテリーの消費やメモリーがいっぱいになってしまいやすいので「SDカード」や「充電器」もあると便利です。

⑦落とし物を回収してみよう!

エナガが立ち去ってしまった場所には稀に抜け落ちた「羽毛」がある事もあります。

この落とし物を回収して思い出として取っておくのもバードウォッチングの楽しみ方の一つです。

はる@釣行中
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ゴム手袋をした手やピンセットで拾い、チャック付きの袋に入れましょう。

4,観察する時にやってはいけない事について

【野鳥】エナガの画像

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バードウォッチングは自然界に生きる彼らの生活の様子を観察する事であり、それ以上垣根を超えるべきでは無いというのが筆者の考えです。

はる@釣行中
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考え方は人それぞれですが、ここではバードウォッチング中にしてはならない事についてご紹介させていただきます。

①決してイタズラをしない事

野鳥達は元々警戒心が強く、自然を生き残るためやむおえず人里に現れ、ねぐらを作る事があります。

この時面白がってねぐらを蹴飛ばしたり石やボールを投げ込まないようにしましょう。エナガやメジロなどは体が小さく、直撃してしまえば死んでしまう事もあります。

また、人間が襲ってくるというまさかの事態に直面した彼らはパニック状態になって木や家にぶつかってしまい死んでしまう可能性も少なくありません。

そして、それらを体験した野鳥達は姿を現さなくなってしまいます。

このような行動は子供がやってしまったり短絡的な考えを持った人がやってしまいがちなのですが、程度が過ぎれば法に触れてしまい大変な事になってしまいます。

はる@釣行中
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社会的制裁を受けて人生を棒に振りたくないなら悪質なイタズラは絶対にしないようにしましょう。

②餌付けはしない事

今でも論争がある「餌付け論」。

実際にお目当ての野鳥を呼んだり写真を撮りやすくするために餌を与える方もいらっしゃいます。

しかし、野鳥だって野生動物です。自由に飛べる翼があるから色んな所で様々な物を食べているという考えは「ごもっとも」だと思います。

しかし、本来口にしない物を与えられてしまうと「人がいる=餌をくれるor持ってくる」と思い混んでしまい、自然界で生き抜く力が下がってしまいます。

これは彼らにとっても、その姿を愛する私達にとっても残念な結果を招いてしまう事でしょう。

はる@釣行中
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双眼鏡で見た、あるいは森林公園などで見た生き生きとした生命に輝く彼らの未来を守るためにも餌付けは控えるようにしていただけたらと思います。

③撮影時にフラッシュを使わない事

なるべく綺麗に写真を撮りたいからといって、フラッシュを使うのはあまり推奨はできません。

というのも鳥達は視力に優れており、フラッシュの威力も私達人間以上に受けやすいのです。

はる@釣行中
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また、フラッシュに怯えて気絶してしまったり、中にはそのポイントに近づかなくなってしまう事もあるのでフラッシュは控えるようにしましょう。

④他人の敷地に入らないようにする事

エナガは自然豊かな住宅地だったりすると庭先に遊びに来る事もあります。

そこで「野鳥が見られるから」と言って他人の敷地に勝手に入らないようにしましょう。

この問題は意外とよくあるようで、「気付いたら庭や畑などの他人の敷地に入ってしまっていたパターン」から「悪びれもなく入っていくパターン」「バレなければ良いと勝手に入っていく」パターンなど様々です。

はる@釣行中
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これらの行動は入られた側からすれば、ただの「危ない人」「不法侵入」です。警察を呼ばれてしまったり、場合によっては訴えられてしまう事もあるので他人の敷地内には絶対に入らないようにしましょう。

5,エナガの繁殖期について

【野鳥】エナガの画像

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エナガの繁殖期は他の小さい野鳥達と比べて早く、3月〜6月といわれています。

繁殖期に入るとオスは「チーチー」「チリリ、チリリ」と囀ずるようになります。ちなみに仲間達と鳴き合う「地鳴き」では「ジュリリ」「チュリ」と鳴きます。

3月に入るとつがいになったエナガは気に入った枝や幹の分かれた部分などに巣を作りますが、この巣はとても素晴らしい造りをしている事で有名です。

円〜楕円形の入り口が狭い袋のような巣ですが、この原材料は川岸や岩肌に生えた「コケ」を「クモの巣」でまとめて作り上げています。

作る際には踏んで素材同士をしっかりくっ付けたり中に入って内側からグイグイ広げ、脆そうな部分に素材を足して補強したりと、かなり手が込んだ作り方です。

こうしてできたエナガの巣は柔軟性も強度も申し分なく、ステルス性、防水性、耐寒性、保湿性にも優れています。

このような素晴らしい巣を作る事から、エナガは「巧婦鳥(たくみどり)」と呼ばれて古くから親しまれています。

産卵が近付くと、巣の中には他の野鳥の羽毛や山の動物達の毛などを敷き詰めて温かくし、産卵の時に備えるのです。

はる@釣行中
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それからしばらくすると産卵、子育てが始まりますが、エナガの繁殖期がまだ寒い時期なのには理由があり、天敵に抗う術を持たないエナガは天敵となるヘビが活動できない季節に繁殖する事で生存率を高めていると考えられています。

⭐子育て中のエナガは尾羽で分かる!

餌の乏しい冬の世界で巧みに芋虫や木の実を見つけて巣に運ぶエナガ。この時期のエナガを見つけたら「尾羽」に注目してみましょう。

通常のエナガの尾羽は真っ直ぐ伸びていますが、子育て中のエナガは尾羽が曲がっています。

これはエナガが丸い巣の中にいるため長い尾羽が曲がっているのです。

はる@釣行中
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尾羽が曲がったエナガを見つけたら子育ての成就を願いながらそっとしてあげましょう。

⭐巣立ち後、しばらくは色んな家族と一緒に過ごす

巣立ったばかりのエナガは眉斑や成鳥の黒くなっている部分の色が淡かったり、瞼は赤く頬の部分がクリーム色だったり薄紅色の部分がなかったりとまだまだ幼さが残っています。

そんな雛達が巣立ちを迎えると、いくつかのエナガの家族が集まり「集団生活」を送るようになります。

これは仲間との連携を大切にするエナガにとっての「社会勉強」であり「生き残るための術」を教え合うための「学校」の意味合いもあるため、エナガの生態には驚かされるばかりです。

⭐どうしても雛を育てたい!

自然界は残酷なもので、エナガが子育て中にイタチなどの天敵に巣を襲われ、子育てに失敗してしまう事があります。

その現状を受け入れられないのか、あまりにも雛に対する愛情が深いのか分かりませんが、子育てに失敗したエナガが違う種類であるシジュウカラやヤマガラなどの子育てを手伝う様子が観察されるケースも少なくないそうです。

はる@釣行中
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もしかしたら別の家の雛でも自分の傍でスクスクと育っていく姿こそ、自分の雛を失ってしまった親鳥にとって唯一の救いであり喜びなのかも知れません。

6,エナガの名前の由来や別名について

エナガは漢字表記にすると「柄長」となり、名前の由来は体に対してかなり長い尾羽を「柄杓」という道具に例えた事とされています。

そのため江戸時代ではエナガの事を「柄長柄杓」「柄長鳥」「尾長柄杓」「柄柄杓」と呼んでいたそうです。

「尾長(オナガ)」に関しては別の野鳥がいますので機会があればそちらもご紹介できればと思います。

エナガの学名として「Aegithalos caudatus」があります。

こちらは和訳すると「尾羽の長いシジュウカラの仲間」となり、「Aegithalos」がギリシャ語で「シジュウカラの一種」を意味し「caudatus」が中世ラテン語で「尾、あるいは長い尾」を意味しています。

また、「巧婦鳥」という呼び名はエナガだけの名称ではなく、巣作りがとても巧妙な鳥に使われる呼び名です。

はる@釣行中
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エナガ以外では「ミソサザイ」や「セキレイ」も当てはまるそうです。

7,日本に生息する南方系亜種について

先ほど日本には南方系亜種が3種類いる事に触れましたが、主な生息地で分けると本州の「エナガ」、九州・四国の「キュウシュウエナガ」、対馬などの離島に生息する「チョウセンエナガ」に分けられます。

また、シマエナガ以上に「幻のエナガ」の存在も語られており、その個体は千葉県北西部周辺でしか見られないそうです。

そのエナガは「チバエナガ」と呼ばれており、眉斑が薄く、頭部や胸が白いのに背中やお腹側に薄紅色が入るというエナガとシマエナガの良いとこ取りみたいな姿をしています。

チバエナガは江戸時代にはすでに知られており「どろえなが」としてその特徴は書物に記される事となりました。

はる@釣行中
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しかし、「地域変異個体ではないか?」という考察で終わっているため、この幻のエナガが「変異個体」なのかこの地特有の「新種」なのか。そろそろ明らかになって欲しいものです。

8,エナガの魅力たっぷりな仕草について

エナガはとてもか弱そうに見えますが、大自然を生き延びる逞しさがあり、バードウォッチングをしているとその仕草を目の当たりにする事もできます。

はる@釣行中
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そんな逞しくもチャーミングなエナガの仕草についてご紹介させていただきます。

①木の幹を垂直に駆け上がる!

エナガはかなり身軽な動きができる野鳥であり、松や杉、クヌギなどの木の幹を簡単に駆け上がる事ができます。

はる@釣行中
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その移動スピードもかなり早いため、見失うと幹の全く違う場所に留まって餌を探しているなどはバードウォッチングあるあるです。

②枝で鉄棒できる!

エナガは体重がとても軽いためスズメやメジロが乗ると枝下てしまうような細い枝にも留まる事ができます。

さらに長い尾羽でバランスを上手く取りながら枝に逆さま状態で留まる事もでき、1回転もそつなくこなすまるで体操選手のようです。

ちなみにこの技は餌を探す以外に雛に餌を与える時にも見られます。

はる@釣行中
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枝に一列に並んだ5〜7羽(もっといる場合もある。)に餌を与える際、真ん中に留まっている雛には枝に逆さまに留まって餌を与える様子が観察されています。

③擬態した虫も見逃さない!

寒い冬の時期でも一部の昆虫達は擬態をしたり、枯れ葉に紛れて冬眠する事で越冬しています。

この時期の虫を探し出すのは昆虫採集のプロでもなければ非常に難しく、素人目には冬は野鳥にとって「餌が全くない非情な季節」に映ってしまう事でしょう。

しかし、エナガ達はそんな環境から巧みに隠れた虫達を見つけ、捕食していきます。

はる@釣行中
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枝に擬態したシャクトリムシや小さなサナギ、枯れ葉に隠れたイモムシなどもあっさり見つけるため、そんな仕草を見たら彼らがそんなに弱い命ではない事を実感する事ができるはずです。

④温泉街にもこんにちは!

筆者が初めてエナガを見つけた場所は宮城県の有名な温泉スポットの一つ・秋保でした。

秋保の自然豊かで紅葉の美しい季節に、赤く色付いた葉と枝の間を駆け回り、跳ね回りながら餌を食べたり、仲間と「ジュリリ」と鳴き合う姿が印象的でとても美しい瞬間だったのを覚えています。

はる@釣行中
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バードウォッチングを楽しみたい方も自然豊かな場所でリラックスしたい方も、木々に囲まれた温泉街に足を伸ばし、ゆったりしながら木々に訪れるエナガやメジロ、ヤマガラを眺めるのも乙な楽しみ方の一つなのではないでしょうか。

⑤天敵を見つけたら皆に知らせる!

エナガは天敵に抗う術を持たない代わりに強い警戒心と優れた索敵能力で天敵を発見し、それを仲間に伝えます。

主な天敵としてタカやモズ、イタチやヘビがいますが、エナガがこれらの天敵を見つけると群れの仲間に警戒の鳴き声を発して危険を知らせ、一気に安全な所まで逃げていきます。

この行動は混群でも発揮されるため、一緒にいるエナガも別種であるシジュウカラやスズメ達も安心して休む事ができるのです。

はる@釣行中
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一方天敵側は、せっかく捕まえようと思ったところで自分の存在を周囲にバラされ逃げられてしまうため、ガッカリものでしょう。

まとめ

今回は長い尾羽が目を惹く小さな野鳥・エナガについて皆様にご紹介させていただきました。

エナガは全長の半分以上を尾羽が占めているため、とても小さくか弱い野鳥に見えるかも知れません。

しかし、実際は寒さがまだまだ厳しい冬に素晴らしい巣を作り子育てをする逞しい一面もあるのです。

また、警戒心の強さから素早く天敵を発見できるためシジュウカラやメジロの群れの中に入れさせてもらえるほどの信頼を勝ち取っているのもエナガの生き残るための力だと思います。

はる@釣行中
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こんなに小さくても群れの先導役になったり、冬の寒さにも負けない可愛らしいエナガの意外な一面について、この記事を読んでくださった皆様に関心を持っていただけたら、あるいは実際に観察していただけたら私も嬉しい限りです。

コラム野鳥

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