陸(おか)っぱり(ショア)の釣りでつくづく思うのは、

「魚群探知機(魚探)があったらなぁ」
に尽きる。
でもIT技術の発達で、とうとう陸から使える魚探が登場! 「Deeperシリーズ」はタックルで投げて使う魚探。手元のスマホで魚の位置も地形も丸裸に!

投げて使う魚探「Deeperシリーズ」は陸っぱりの救世主になるか?

陸っぱりで使える魚探の「Deeperシリーズ」は、ショアアングラーの悩みである「本当に魚が居るのかな?」「魚が居る棚(レンジ)はどこだろう」を視覚化できるデバイス。
使用方法は簡単。
普段ルアーを投げているタックルがあれば、それに繋げてあとは投げるだけ。魚群探知機の有効距離は、製品ごとに変化こそしますが、50~110mと十分な範囲を調べることができます。

種類は現在「PRO」「PRO+」「CHIRP+」「START」があります。
それぞれ機能の豊富さが変化しますが、どれを選んでも魚群探知機の機能はほぼ一緒。特に変化するのは有効通信距離で、それも”使うフィールドを選べば”、大した問題ではなくなります。
そして本体のインターネットは必要ありません。Wi-Fiによる無線接続でスマートフォンと連携します。
ではそれぞれの使い所を紹介しましょう。
【陸っぱり全般におすすめ】PROシリーズはオールラウンダータイプの機能

DeeperのPROシリーズは「Smart Sonar PRO」と「Smart Sonar PRO+」の2種類。
共に有効通信距離は100mあるため、遠投するショアキャスティングにおいて、射程範囲内の水中を丸裸にできる能力があります。

ちなみに水深は80mまで計測できます。深い湾でも使えるし、カヤックのお供にも使うことができますね。
PRO+のほうが多機能ですが、GPSマッピングによる「釣れた場所のメモ」をするのに有利なくらいで、主たる機能はPROとPRO+で大差はないです。
値段もあまり変わらないし、どちらでもOK!

【カヤックにおすすめ】CHIRP+は最も機能が充実しているモデル

世界初のCHIRP(チャープ)テクノロジーを使用し、3種類の周波数を使い分け、最小1cmサイズまでの魚影をスキャンします。池のメダカすらモニターできます。
他のモデルと一線を引くのは「スキャンの精密さ」にあります。

だからこそ高価なモデルになりますが、正直いってPROでも十分なくらいです。なぜなら、キャスト可能距離は100mと大差がないため。
ですから、陸っぱりで使うぶんには差がありません。ただしスキャン深度が100mあるため、カヤックでは有利に働くでしょう。
【堤防と磯におすすめ】STARTモデルは足元を釣る!

Deeper Fishfinder STARTは堤防や磯で使いやすいモデル。
機能はPROやCHIRP+に劣りますが、50mの有効射程と、50mまでの水深スキャンが可能なので、これだけでも陸っぱりは戦えますね。
特に堤防や磯など”足元を釣りたい時”、魚がどのレンジにいるかを丸裸にすることができます。

価格も他より抑えられているため、まずはここからな「START」として導入するのもいいかと。
これからの釣りはITで差をつける時代?
魚探自体は昔からある技術ですが、陸から投げて使えるタイプはこれが初といえます。
1000円のロッドでも魚は釣れるし、10万のロッドでも魚は釣れます。Deeperが無くても魚は釣れますけど、陸から魚が居る(居た)証明をするには、これを使うしかありません。

Deeperはスマートフォンありきのデバイスで、専用アプリと連携することで効果を発揮します。
魚を視認できれば必要ないと思うでしょうけど、透明度がいくら高くても、「魚だ」と視認できるのはせいぜい水深10m範囲。おまけに目を凝らすか視力がマサイ族なみじゃないと意味がありません。
でもDeeperを使えば、手元のスマホに魚がどこにいるかを表示できるし、水中の地形も丸裸になり、完璧な棚取りを一発で出来るし、根がかり防止にも繋がります。

別になくてもいいけど、有るほうが確実にステップアップできるでしょう。
最後に──陸っぱり魚探の未来
こういうデバイスは、管理釣り場にあると面白そうですね。
例えば池だったり生簀のど真ん中にソナーを置いて、客であるアングラーは手元のスマホで、魚がどこにいやすいかを知ることができます。
その情報は管理者にとっても有益で、どうすれば釣りやすかのアドバイスもしやすくなるはず。

考えて釣るのも醍醐味ですけど、「簡単に釣りたい!」てのが──やっぱり総意でしょ?
