近年、浜名湖の潮干狩りが苦境に立たされている。
稚貝を放流したり、養生することで個体数の維持に努めている。
が……多すぎるクロダイがアサリを食べており、特に問題視されている。
「もっとクロダイ釣れよ!」
……ということだろうか。
この記事のまとめ
近年、浜名湖の潮干狩りが苦境に立たされています。その原因の一つがクロダイによるアサリの食害です。浜名湖では、稚貝の放流や養生を行い個体数の維持に努めていますが、クロダイがアサリを食べるため、その効果が薄れています。クロダイが多すぎるため、観光やレジャーの一環としての潮干狩りが影響を受けているのです。
浜名湖は汽水域を活かした豊富な水産資源が売りで、夏には潮干狩りが人気です。しかし、撒いたアサリの稚貝がクロダイによって食べられる問題が深刻化しています。これを防ぐため、養生場所に囲いを設けて食害を防ぐ試みが行われていますが、河川の流入量減少などの環境要因もあり、アサリの生息は厳しい状況です。
クロダイは口でアサリを掘り返し、食べることができるため、食害の主犯とされています。クロダイやキビレ、他の魚もアサリを食べることが確認されており、特に浜名湖ではクロダイとキビレの個体数が多く、食害が深刻です。この状況を改善するためには、クロダイを釣る活動を強化し、協会が駆除目的の大会を開催したり、美味しく食べる方法を広めることが重要です。
クロダイのせいでアサリがヤバイ
浜名湖は汽水を活かした豊富な水産資源が売り。
夏は潮干狩りが有名で、観光やレジャーで訪れる人も特に多い。魚釣りもメッカのひとつであり、クロダイ・キビレの数は多いし、狙うアングラーも東海地区から猛者が集まってきます。
近年、苦境に立たされているのは「潮干狩り」。全国的に縮小は進んでいるが、浜名湖はアイツが原因で減っているらしい──。
こう聞くと、
「魚がアサリを掘るなんてまさか」
と思うでしょう。でも口で掘るヤツはいるんです。
撒いた稚貝を食べられることを防ぐ取り組み
潮干狩りに使うアサリは、別の場所で養生してから回収し、潮干狩り場に戻すことで成り立っています。
アサリは通常時、砂に潜ってますが、撒いた直後にすぐ潜るわけではありません。むき出しの状態を魚に狙われると、せっかくの苦労を台無しにされるってわけ。
これを防ぐため浜名湖では、アサリを養生する場所は囲いがしてあり、食害を防ぐ試みをしています。
河川の流入量も減り、お世辞にも汽水と言い難い環境下になったため、アサリも生息しづらい状況。
でも、浜名湖の「潮干狩り」はブランドです。
夏はこれを目当てにする来客も多いわけで、観光業を成り立たせるためにも、潮干狩りを成立させることは重要。
……そして、アサリを採る漁師を守るためでもあります。
そもそもクロダイはアサリを食べるの?
アサリは砂に潜ってますが、魚による「食害」が多い。
クロダイやキビレだけでなく、フグやカレイにも食害が認められています。……カワハギはいないな。
特にタイ系は、口でアサリを掘り返すことがあるため、食害リストとしては上位に入る模様。水底の甲殻類を食べるし、硬い口をもつからこそ、出来る芸当でしょう。
浜名湖はクロダイとキビレの個体数が多いこともあり、食害が特にひどい相手とされているようです。
潮干狩りを守るために、それらを釣りまくる行為は、アリといえるかもしれません。
協会が駆除目的に大会を開いたり、美味しく食べる方法をレクチャーしたりするのも、重要になってくるのではないでしょうか?