高温が続く今年の春は、屋外での飲食による食中毒が目立っています。
とある「肉フェス」であった悲劇(集団食中毒)は……、衛生管理というかある意味常識を疑うというか──
いい加減に、肉の生食は危険がいっぱい夢ナッシンぐだと知って欲しいものです。
豚と鳥は中までしっかり火をとおしませう
ハーブチキンささみ寿司 @ お台場 肉フェス。写真では美味しそうだったんです。 pic.twitter.com/S8sZzannXn
— えくやん@何か人として致命的な欠陥がある (@xerespm) 2016年5月3日
写真をひと目みた時点で、「これは当選確実!」な見た目。
「わさびと醤油つけりゃなんとかなる!」
ような根性論が、民間で宇宙遊覧も視野になったこの時代でも未だ根強い。
牛・豚・鳥の生肉は、”絶対に安全”の保証はありません。
お台場肉フェスの悲劇
食中毒を起こした「ささみ寿司」ですが、調理で中まで加熱していれば、悲劇を回避できた可能性は高い。
ささみを茹でるというか、これは湯通しなのでは? と疑うくらい雑。仕込みが間に合わなかったのかな?(擁護)
ちなみにG.W時に静岡でも肉フェスを開催していましたが、同じ主催でも食中毒は報告されていません。
「和牛握り」もありました。握る人がぞんざいでなければ、炙ってあるし、内臓付近を使わなければ危険度は下がるので、問題ないです。
肉類は空気に触れた箇所が危ないため、そこを加熱するか除去するひと手間を加えれば、回避できていたかもしれませんね。
お台場肉フェスの「ハーブチキンささみ寿司」が、何故食中毒になったのかというと、”ささみ”という部位が腹側に存在するもので、捌く過程で細菌が付着しやすい難点があります。
今回検出されたのは、『カンピロバクター菌』と呼ばれるもので、牛・豚・鳥などが保有する細菌です。
カンピロバクターは、ウシやブタなどの家畜や鶏などの腸管に広く存在していますが、特に鶏の保菌率が高いといわれており、市販の鶏肉は高率で汚染されているという報告もあります。
潜伏期間は、2~5日です。
ハーブのチカラでも、細菌には勝てなかったよ……。
細菌による食中毒を防ぐためには、食肉の場合、表面を加熱するだけでも効果はあります。
生物は肉(筋肉)に細菌を持たない個体のほうが多く、それは主に内臓に存在しています。
”フグ”がいい例で、内臓を一切傷つけずに解体すれば、肉に細菌が付くこともないです。
この事例は、魚にも通じるものがあります。
「釣った魚だから新鮮→刺し身でおk」と、お花畑な頭では当選するチャンスが増えるだけ。
釣り人は「新鮮だからおk」の考えなので、解体する過程での衛生管理について学んだほうがいいですよ?
熊本の被災地でも、炊き出しのおにぎりによる食中毒が発生するという、善意が逆効果になった悲しいニュースがありました。
これをどうしたら防げたか。実は”アルミホイルで包むのが効果的”です。
ラップで包むと通気性が悪く、蒸されてしまう。すると雑菌の繁殖が促進され、米も痛みやすくなります。アルミホイルは適度な通気でそれを防いでくれるわけです。
ラップで包むのは包装も楽だし、手の雑菌をシャットアウトできるので合理的。
ですが、米が蒸されすぎておいしくないんですよねぇ。