日本には四季があり、その切り替わりは雨が降りやすい時期です。夏の終わりと始まりは「梅雨」と「秋雨」が待ち受けており、特に雨が続きやすいタイミングです。
魚釣りだと、「雨の日はよく釣れる!」といわれています。本当に? と疑いたくなるけれど、ちゃんとした理由があります。──雨の釣りは投資に似ていると思う。
この記事のまとめ
雨の日の釣りのメリットとしては、魚が釣れやすくなること、人が少なくなることで良い釣り場を確保しやすいことがあります。雨粒によって水面の酸素濃度が上がり、魚の活性が高まるため、大漁のチャンスが増えます。しかし、防水対策や足元の安全確保などの事前準備が欠かせません。
雨の日の釣りを成功させるポイントは、天気予報のチェック、防水装備の用意、適切な着替えを準備することです。特に体温管理は重要で、濡れたままでは風邪を引きやすいため、こまめな着替えが必要です。
雨の日に釣りをするのはリスクだらけ
アウトドアで起きる事故は「なんでその日に行ったの?」が多い。
これは「俺なら大丈夫!」など、油断や慢心によるものです。
雨の日に釣りをすると、足元が滑りやすいので、転倒の末に落水したり風邪を引いたりと、ロクな結果が待っていません。メリットもありますけど、リスクのほうが勝るのが現実。
でもそれなら……「リスクを覆すメリットがあれば、勝負してもいいんじゃない?」とも考えられる。──まるで投資だな。
雨の日に釣りをするのは「命」をベットして大漁を望むこと
投資の勝ち方は「メリット>リスク」を見出す判断力。負ける時は少額で、確実に勝てるなら強気でいくのはトレードの鉄則ですし、ギャンブルのコツでもあります。経営、生活、趣味の世界にも通じることですね。
先にもいったように、雨の日は滑って怪我をしやすく、風邪をひきやすいリスクがあります。少なからず”命を賭けて”釣りをすることになりますよね。
ならば勝利は何が該当するのか。──それは大漁でしょう。
雨の日は晴れよりも魚が釣れやすい利点があります。そして何より重要なのは、人が少ないこと。だから良ポイントを陣取りやすいメリットがあります。
雨の釣りで見出す「リスク<メリット」
というわけで、雨の日のメリットとリスクについて考えてみましょう。まずリスクは大体こんな感じです。
- 荷物が増えるし片付けも時間がかかる
- 防水機能がない道具は不具合を起こしやすい
- 釣り場の危険性が高まる
- そもそも水中の状況がわかりにくい
- 釣れないとマジでへこむ
要約すると「メンドイ」わけです。一方でメリットは──
- 魚の警戒心が薄まる
- 人が少なく競争率が高いポイントを選べる
- 夏でも涼しい
……あんまりないんですよね。しかし”魚を釣る”ことに関しては、良ポイントを独り占めできたりするし、競争率も減るのでチャンスは増えることになります。
雨の日は釣れやすいって聞いたんだけど…?
「雨の日は釣れやすい」……それを実現するには条件があります。
- アングラーが耐えれること(釣りができること)
- 水中に急激な環境変化を与えないこと
秋は寒冷前線による冷たい雨が多く、水温が下がりやすいため、そこを狙うと魚の活性が下がったタイミングで釣りをすることになりやすい。風も吹きやすいため、よけいに釣りが難しくなります。
逆に、雨によって活性が上がりやすい魚もいます。それが青物など回遊魚ですね。
雨粒によって水面の酸素濃度があがり、プランクトンが活性化して、それをエサにする小魚もテンションがあがります。するとそれを食べる大型魚も──となります。水面の音を小魚の群れが暴れる音と勘違いする奴もいます。
簡潔にまとめると、雨によるメリットは2種類あります。
「人避けで良いポイントに入りやすい」──競争率が下がるため、魚に出会えるチャンスが広がります。人気ポイントが絶好調の時は、連日多くの人が訪れるため、釣りをするのも困難な時も。雨の日は”にわか”を排除できるため、場所も広くとれやすいです。
「魚の活性があがる」──雨の降り出しは一時的に魚の活性を高めます。夏のショアジギングでは特に有効ですね。ルアーの着水音を消せるため、障害物に着くシーバスを狙い撃つ時にも効果的です。
魚釣りで重要なのは魚が多いポイントを確保すること
雨の日に釣りをする最大のメリットは、良ポイントを確保しやすいこと。
岸だろうが沖だろうが、魚が居なければ釣りは成立しません。じゃあ「魚が居やすい場所ってどこ?」と疑問に思うでしょうけど、これはポイント次第なんですよね。
どこの地域にも必ず”魚が入りやすいポイント”が存在します。そこが一級ポイントと呼ばれる場所。有名なポイントほど競争率が激しい……。でも雨の日にまで好き好んで釣りをする人も少ないため、普段は人が多いポイントでも悠々と釣りをすることができます。
雨の日でも1匹釣れば、「この条件でも──」の線引ができるし、「雨でも全然イケるやん?」と思うかも。そして釣れた喜びがあれば、片付けも苦ではなくなるでしょう。
「雨の日に釣りに行く」場合の要点をまとめると
- 天気予報で1日の推移に警報・注意報の有無を調べる
- 体が濡れることを避けるよう防水装備はしっかりと(体温低下を防ぐ)
- おぱんつなど着替えの用意は忘れずに
雨に釣りをする際は、以上の事前準備をして、「釣りと生活に支障がないレベル」でこなすことを心がけましょう。
あえて行くことにメリットを見出せなければ、回避するほうが賢いです。リスク管理をせず、自然をナメる人ほど事故をしやすいのが現実。漁師でさえ休む日に海に近づくのは、無謀だし、ただのバカです。
釣り後の着替えも忘れずにね!
雨のアウトドアは着替えが重要。服が濡れたままだと体温が奪われやすく、風邪を引きやすくなってしまいます。
レインウェアで雨をしのいでも、中は汗で濡れることもありますので、こまめな着替えをすることが体調管理に繋がります。濡れた物はひとまとめにして、どうせ濡れているからバッグが突っ込んで外に放置してもいいです。
こういう防水バッグでもいいし、40Lゴミ袋でもいいです。
ちゃんとしたバッグのほうが、コンパクトに収まる利点があるし、繰り返し使いやすいので、長い目で見れば良い投資になるでしょう。
着替えを入れておけば枕やクッションにもなるしね。
雨で面倒くさいなら情報収集に時間をあててみては?
私はこのタイプ。雨の釣りは片付けが面倒だし、サーフは外海が波高になりやすいため、不利になることが多いんですよね。
だから家事したり、買い物を済ませたり、ついでに釣具屋で情報収集や物色したり、雑誌やブログなどで知識を育むのも建設的。釣りができないなら、次に繋げる前向きな思考を持ちましょう。
ちなみに雨の日に一番面倒だと思ったのはライフベストの乾燥です。
……浮力材が濡れるとホント面倒なんだよね。