ホームセンターで売っているクーラーボックスは比較的安い。
釣具店で売っている釣具メーカーの物は、それの倍以上することもざら。
その違いは何なのか。
簡潔にいえば「保冷力」。でもそれは使い方次第で”どうでもいいこと”だったりする。
それが一般目線と釣り人目線の違いになります。
目 次
保冷力が「強い」クーラーと「弱い」クーラーの特徴
クーラーボックスの保冷力を高めるには、「断熱」と「密閉」が重要となります。
それを強力にすればするほど値段は嵩み、おまけに重量も嵩みます。重くなってしまうのは、断熱素材を増す必要があるため仕方のないこと。
ようは「重いほど保冷力は高い傾向にある」のが、”強い”クーラーボックスの特徴です。
ホームセンターで売っているクーラーボックスと、釣具メーカーのクーラーボックスを実際比べてみれば歴然。
ホムセンの安物は側を押すとベコッとなるけど、釣具のクーラーは「バカじゃないの?」てくらい重いし硬い。
その代わり保冷力は抜群で、密閉状態のままなら”朝入れた氷が夜まで残る”てのも、わりと普通です。
軽いクーラーは「密閉できる箱ならいいだろ」て感じに、断熱はあまり考えられていません。
なのでそれを釣りで使うと、半日せずに氷が溶けるなんてこともあります。
クーラーボックスに水と氷を入れて冷やすメリット
BBQではクーラーに水とカチ割り氷を入れ、飲み物を冷やすのが定例。
これは常温の缶やPETの飲料を早く冷やすには効率がいい。何しろそれが触れる水は常に熱を奪い、氷がアシストをしてくれるから。
つまり「急速冷蔵」に向いているわけです。
しかしどうしても重くなります。15リットルのボックスに10リットルの水を入れれば、それで10kg以上ですし。
ガッチリ男子アピールしたいなら止めませんが、肩ベルトは食い込むし、ハンドルも下手すればもげるかもしれません。
この方法は魚の保冷でもメリットはあり、運動量が多く身に熱が残りやすい青魚系を瞬時に冷やす手段として最適。いわば”野締め・氷締め”です。
ただずっとそれに浸けていると、浸透圧の関係上、水っぽくなったりふやけた感じで頂くハメになります。
塩水で作った氷が最適解ですが、漁港の製氷場くらいじゃないと手に入りにくい難点があります。
断熱が完璧すぎるクーラーボックスのメリットとデメリット
水と氷で冷やすよりは軽量化でき、炎天下でも少ない保冷剤で冷蔵を維持できるのがメリット。
保冷力が高いクーラーボックスは、携帯できる冷蔵庫みたいなもの。
「冷えた空間」を有効利用できるため、飲み物・食べ物・魚・エサなど、色々な物を入れることができます。
デメリットは些細なことになりますが──
断熱素材を使うため、箱が”肉厚”になります。見た目大きくても、実際に開けると「なんか小さくね?」てこともあります。
大きさの規格としては「リットル」が使われていますけど、正方形や長方形もあるし、実際に触れたほうが無難です。
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釣り用のクーラーボックスでおすすめなのは、主観としてはダイワ製。
保冷力も抜群だし、上部に小窓があったり、ハンドルやベルトもあとで付け足すことも可能だったりする。内部にエサ箱を取り付けれたりと、スマートフォンのように「1台でなんでもできる」をしやすいのがダイワ。
内部を小分けするポーチがメーカー製で充実しているのも魅力。
店頭で探す”強い”クーラーボックスの選び方
フリマアプリではメーカーや型番で探す必要があり、決め手は世にある”商品レビュー頼り”となるけど、触れて選べないから粗悪を掴む可能性は捨てきれない。
リサイクル店では実際に触れることはできるが、「その性能はいかほど?」て感じることが多い。
先にもいいましたが、保冷力に信頼を置けるクーラーボックスの特徴は、”重いこと”です。
あと箱自体が”肉厚”なこと。
その違いを理解するには、実際にホームセンターで並ぶ箱に触れてから、釣具屋の箱と比べてみるとわかりやすいかと。
そっちをディスるわけじゃないですが、そもそも求める性能と用途が違います。
安いのは箱としての強度もべこべこです。水と氷を入れれば”保冷力”は些細なこと。生魚をその場で冷蔵して持ち帰りたい考えとは違います。
BBQや部活のサポートど、水を入れて飲み物を冷やす場合であれば、悪いことはいわないから、滑車付きを選びましょう。
クーラーボックスのamazonレビューを見ると一般人と求めている差がよくわかる
安めのクーラーボックスには、「子供の運動会にちょうどよかったです!」て感想が多い。
そこに釣り人ぽい意見が入ると、「保冷力がまるでダメ」とあったりする。あと地味に「蓋の強度」についても多い。座りたいこともあるしね。
まあ安いには安いなりの理由があるってわけです。
安いクーラーは保冷剤を入れて食材買い出しのお供には丁度いい。氷も貰えるしね。
それは車なら持ち運びも気にしなくていいけど、電車や徒歩だと困り物。そのためにショルダータイプのソフトクーラーもあります。
でもそれは、2時間以内なら……程度の保冷力です。
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ソフトクーラーなら「サーモス」がおすすめ。保冷を忘れず見た目にも考慮しているところがイイ。
ソフトタイプで半日冷蔵したいとなれば、やっぱり万近くはいきますね。
【まとめ】釣り人が保冷と値段レベルで使い方を変えるならこんな風に
1.安くてベコベコな保冷力があまりない物
炎天下の釣りで使うなら、せいぜい2時間以内てとこ。飲み物だけを冷やす頭ならアリ。
サーフアングラーであれば、横長80cmはある物を車に備え付けて、不意の大物に対処できるようしておくのもあり。
そのサイズであれば、船上で海水と氷ドバーすれば使えるので、あっても損じゃない。
2.値段高めで保冷力がいい意味でヤバイ物
まずは”入る保冷剤のサイズを調べる”こと。大きめの保冷剤で上下サンドできると効率がいい。
氷点下系の保冷剤は、魚を密着させると冷凍焼けを起こす恐れがあるため、スノコや新聞紙で仕切ると吉。
頻繁に開け閉めをすると、保冷が良くても冷気が逃げて意味が無いため、「なるべく開けない努力」か「開けても冷気が逃げない工夫」をするだけで持ちが変わる。
3.ソフトクーラーを釣りで使うなら
(メリットは全然)ないです。ランチバックとして割り切るほうがいいと思います。
4.オールシーズンで使う大きさなら25リットル前後がおすすめ
──が無難。
20リットルでもいいですが、断熱材などで肉厚になるため、中身は案外小さいです。25前後なら余裕が生まれやすい。
飲み物が多めになる暑い時期なら、30以上あっても困らない。
冬場であれば、小型の保冷剤1個で済むので、16以下でも十分……が、入らない魚が釣れると困ります。
目安として、20リットルサイズなら、40cmまでを曲げてなんとかってくらい。
大物を確信に狙うのであれば、横幅に定評のあるシマノ製がオススメです。