「ルアーに意味のないデザインは無い」、ビルド職人のこだわり

タックルハウスの「K-TENシリーズ」はシーバス界で有名です。

ルアーは小魚を模すことが多いですが、100%クリソツにはしないし、およそ”魚らしくない泳ぎ”をしたりします。そこに理由はあるのでしょうか?

その悩みへのアンサーが、ルアーデザイナーが語る「TKW140」のこだわりに含まれています。

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ルアービルダー必見の「TKW140」の制作秘話

ルアーはたいてい、デザイナーとビルダーの共同作業で生まれます。

裏方のイメージが強く、表だって「どんな仕事?」を知る機会がないですね。独学でビルドをする人もいれば、自分の理想を形にしたい情熱が進ませた──みたいなタイプもいます。

タックルハウスの「TKW140」には、ルアー本体に妙な突起があります。

「これは欠陥なのか?」「デザインの敗北か?」──などの憶測が飛び交う中、実際にデザインを担当した方のコメントがこちらの記事にあります。

K-TEN Laboratory | タックルハウスデザイナー二宮正樹がお送りします
タックルハウスデザイナー二宮正樹がお送りします

読んでみてもらえばわかる通り……

ルアーに意味のないデザインはないのだよ!!

突起ができた理由はチューニングのため

先のブログ記事から重要点を抜粋──。

これは無駄とかオマケではなく、必要に迫られて採用したデザイン手法になります。
 本体の中に定評のあるK2F142由来の重心移動システムを組み込む際、タングステン球を飛びに理想的な位置にしますと内部の接着面積に不足が出るので、それを補うためにワイヤーを僅かに迂回させています。(エスケープワイヤー) 

 K2F142に出っ張りが無いのは元々ギリギリの設計で強度に影響がない限り、その部分を少々強引にフラットにしているからです。しかしそれだとプラ樹脂を充填した時、超薄い部分ができ製造上のロスが発生していました。

| K-TEN Laboratory (tacklehouse.co.jp)

突然できた突起の理由は「強度保持のため」らしい。

K-TENの特徴は、ルアー中心に膨らみがあって、スイムさせるとあまり頭を振らないところ。頭動かさず尻尾ふりふりは、自然の魚に近い泳ぎですね。その効果は後ろを細身にするほど高くなります。

TKW140を他と同じに作ったら、後ろが細くなりすぎて強度が足りないと気付いたので、「ワイヤーを迂回させて強度確保するべ」と機転を利かした結果、突起を作って余裕を持たせる方法が取られた──というお話。

魚に似せるだけがルアーデザインじゃない

ルアーは実用性重視の漁具。でも時に、工芸品の価値がある品も生まれます。

TKW140の記事で学んだのは、あらかじめ図面の状態でも、強度計算をしているんだな~と。それを実現するのが物理演算であり、数学の強みといえます。

趣味で”寄せる”作り方のビルドとは違い、メーカー勤務のビルダーともなれば、空力や流動を考慮した効率のいいデザインを起こし、図面を引いて強度計算もして生産のコストも考えたりと、1人だけの手じゃ難しいほど多岐の知識が必要になりますね。

この分野にあこがれを持つ人は、絵を書けるのも重要ですが、CADなり関数を扱えるのも必要な武器……というわけです。

突起があるため「Tuned」の冠を持ったK-TEN140mm。ルアー工学を学ぶにも、このクリアボディはおすすめです。

TACKLEHOUSE:Tuned K-TEN

釣りの雑学
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