魚1匹を釣りあげるために、アングラーが用意すべき釣具は多い。
誰もが迷う組み合わせの中で、「最も重要な道具はなんなのか?」を考えると、2択に絞られます。
それは「ロッド」と「ライン」です。
まずはロッドの話から──。
ロッドに投資したほうがいい理由
安くて強いロッドは、太くて硬くなります。(意味深)
対して高価なロッドは、細くても強くしなやかです。
しなやかさが失われるってことは、ロッドは魚の動きを吸収しきれず、バレやすくなります。かといってしなやかすぎると、重い相手には耐えられない恐れが出てくる。
そんな二律背反を持ち合わせています。
高価なほど良い物が多くなるのは当然ですが、それを活かすも殺すも、アングラー次第。
その話からはじめましょう。
折れにくいロッドはあるが折れないロッドはない
どんなロッドにもウェイトの耐用重量は設定されていますが、「どれほどの魚を釣りあげれるか?」については明記されていない。
それは何が釣れるかわからない裏返しでもある。
10万のシーバスロッドでも、尺メバルを下手に抜き上げようとすれば折れるし、下手なキャストでも折れたりします。
正しく使えば安売りセット品でも10kgのエイは耐えるし、ランカーシーバスも釣れます。
別に難しいことではなく、折れないよう使えばいいだけの話。
そうならないために、リールのドラグがあります。
何kg設定がいいとかどーとか、細かく気にしている方もいますけど、ドラグをかちかちに締めて2kg以上を相手にすると、引きに耐えきれず大抵のロッドは折れます。

この辺の詳しいことはこちらの記事も参考にしてください。
高価なロッドでも、その性能をフル活用するには、ある程度の”腕”が必要。
それは「これ以上曲がったら折れるかもしれない」という恐怖感。そこに到達する前にドラグが出る設定をすればいいわけで、この調節はファイト中でも可能。
魚が走りだす時に、ラインを出せる余裕のある人ほど、バラしにくいはずです。
そしてこれ以上曲がったら──に余裕ができるのが、高価なロッド、ハイエンドモデルですね。
メーカーを信頼するか意見を信頼するか
釣具メーカーが送り出すアイテムは数多く、こういうサイトを全て見ても、把握しきれないほど存在しています。
そんな中からたった一つを選び抜くのは至難であるし、1人で成し遂げるにはカネもかかる。
それを手助けするのが、メディア発信している人々の意見。私はそれが役割だと思っている。
ある程度経験を積んでいるのなら、「これにはコレ!」てのがあるだろうし、それは拘りとして定着するでしょう。
拘りというのは、ハズレというリスクを回避したい決め打ちみたいなもの。
その考えは、地球上に棲む水生生物のごくごく1個体のみの話みたいなものだから、全てがそれに倣うのもおかしな話だと思っている。
ようは1人の価値観を、全ての人間に浸透させるのは、土台無理な話です。
まあそれでも、なるべくハズレて欲しくない思いから、ロッドの投資基準をつらつらと記します。
ロッドに投資する基準
高ければ高いほど良いのは間違いないですけど、値段の段階的にまとめるとこんな感じ。
- 「0~1万円」柔らかすぎたり硬すぎたりとアンバランス。
- 「1~3万円」大抵の人は良いと思う標準。特別を求めると足りない。
- 「3~5万円」限定された魚にカスタマイズされはじめるクラス。
- 「5万以上~」異次元。魚と戦うことを意識しているクラス。
それぞれ値段は別として、対象魚を想定しているため、その用途に限れば大差はなくなります。
値段で明確に変わるのは、対象魚の重さ(大きさ)が増えるほど有利に働くこと。それはドラグを締める余裕が出来るため。
ドラグを締めるメリットは、力の綱引きで、魚を早めに疲れさせることができること。
となれば、ランディングにかかる時間が短縮され、魚へのダメージも軽減される。そしてリリース時の生存率も上がると……は言われていますね。
5万円以上のロッドはおいそれと使えるわけでもないので、耐久力に関して分かりやすいのは、シマノのEXSENCE∞(INFINITY)にある耐久テスト動画ですかね。

ちょっと馬鹿げてる角度で曲がっていますけど、新品一回勝負ならではなので、実際に真似しないでください。
3万以下だと「く」の字が限界ラインですけど、5万以上は「つ」の字まで許容できる耐久力がある感じですね。
この限界ラインも、各メーカーが使う素材で変化しますが──、どんなに高価でも「つ」は折れると覚えましょう。
高価になるほど下手は軽いウェイトが投げにくくなる
これは弾性(反発)が向上するためで、軽いウェイトだとロッドで重量を感じにくくなり、タイミングがずれやすくなります。
キャスティングはもともと、バックスイングでロッドを曲げて、反発でウェイトを押し出すメカニズムなので、基本ができている人ほど、選ばずすんなり投げることができます。
なのでウェイトで曲げるやり方に慣れすぎると、高反発のロッドではスイングスピードと曲がりが一致せず不安定になり、結果としてキャスト時にティップが折れやすくなります。
感度優先の細いソリッドティップなら尚更。
コツとしては、両肘を可動させること。これは極端に柔らかいトラウト用ULロッドで練習するのが一番の早道です。
自分の主戦場に合わせたロッド選びを意識する
例えばサーフなら10ft以上の長めが推奨されています。けど8ftでも構いません。
「ロッドが長いほうが飛距離うんぬん~」といわれますが、高反発なら長さは大した問題じゃないです。
サーフで長いロッドが有利なのは、「波打ち際に近づきすぎるとライフが危ない」がひとつ。
もうひとつは「沈むルアーを巻いている最中に、立ち位置によってはメインラインが傷つきやすくなる」があります。
ウェーディングも10ftのような長めより、7ランディングが楽になる7ftで十分。
ポンドのトラウトも同様の理由。
フライも20m以内の近距離なら5ft以下でもいいですけど、50m近くラインを飛ばすには7ft以上を使うほうが楽です。
アジングも専用じゃなく、ブリが余裕なジギングロッドでもできます。
けれどアタリを取りにくいし、口切れを防止する効果も含めて、柔らかく感度のいいソリッドが向いている。
……とまぁ、ロッドの種類が多いのには、このように、ちゃんとした理由があるわけです。
「アレソレこういうロッドが欲しい!」を明確にしよう
アングラーの「こんなの欲しい!」を参考にしてきた結果が、数多い魚種別の専用ロッドに、そこから枝分かれするモデル達。
先の例に出したように、主戦場(ホーム)でロッド選びをすることは、釣りを有利に働かせてくれます。
まずは自分がよく行くポイントを整理して、次に釣りたい魚の大きさを浮かべて、それからロッドを選ぶと失敗は少なくなります。
あとはそれを店員に伝えるか、Google先生などのサーチエンジンに伝えると、オススメが返ってくるでしょう。
「あらゆる釣りをまずやってみたい!」というワガママ意見を汲むならば──
Amazonのシーバスロッドカテゴリで、10000~50000円範囲の9ft前後で、あとは見た目で選ぶといいと思います。
バスロッドとシーバスロッドは、それぞれ淡水と海水の基準値みたいなものだから、よくいえば万能なロッドだからです。
見た目に惚れるって、道具でも大事だと思います。
愛着が沸きやすいですし、大事に扱いたくなります。
真のパートナーとの出会いって、そういう直感めいたことからはじまりやすいしね。

今記事とは別の「ライン」についての話はこちら。