煮汁の黄金比と煮魚料理を失敗しないため押さえるべき3つのコツ

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煮汁の基本としての「黄金比」は、『水5:酒5:みりん2:砂糖2:醤油2』とされている。

これは味が淡白な白身魚に適している比率。なので、種類によっては適時変える必要性がある。

ただ煮るだけなら簡単だけど、煮魚料理として仕上げるのは意外と難しい。

自ら試行錯誤して身につけた、押さえるべきポイントとしての”コツ”を3つ紹介してみる。

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煮魚料理を上手に作るコツとは?

「酒とみりんはケチらない」

「味を染み込ませるためには、煮る過程ではなく冷ます過程で」

「落し蓋は必ずすること」

この3つは必ず押さえておきたい項目。

それぞれ理由はあるので、順序を追って説明していく。

1.酒とみりんはケチらない

煮汁は「魚の厚さに対して2/3の量」で、半身浴させる感じ。なので「分量を計量しないと作れない病」の人に問われても、鍋の深さや大きさで変化するから難しい。

簡単に計りたいのなら、厚さ4cmの魚を使う場合、鍋に定規を立てて、2cmずつ水と酒を入れればわかりやすい。

レシピ本などで紹介されている分量は、1匹に対して丁度いい大きさの鍋を指標としているから、キッチリ計る人ほど、一度に数匹や鍋に対して小さい魚を煮たりする時に、味付けで失敗しやすい。

煮汁は多すぎても煮崩れを引き起こす。

だから”少なめ”のほうが人から見える上面を綺麗に仕上げることができ、結果的に美しい盛り付けが可能になる。

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魚をふっくらと仕上げるのに重要なのは””。

見た目を綺麗に見せるための煮崩れ防止と照りを与えるのが”みりん”。

なので、これらが足りないと煮魚料理は、簡単に不味く仕上がってしまったりする。

煮物を支える日本酒とみりん

ふっくらと仕上げることのできる要素に、酒に含まれる””がある。

なので「水10割に塩麹イン」でも代用はできる。だが酒は臭い消しも果たすし、無ければコクも弱くなる。あらゆる料理に酒が使用されるのも、それが持つ旨味成分があってこそ。

料理人によっては水を使わず全て日本酒なこともある。

みりんは酒類になるため、「日本酒に砂糖溶かしただけやろ?」と思われがちだが、自然の甘味を表現するのに必要。

黄金比の煮汁からみりんを抜き、砂糖を多めにしてもクドい甘さになりやすい。代用するならせめて蜂蜜を使いたいところ。

素材の味を殺さない程度に甘味をつける役割」をするのがみりん。

そして両方に備わるのが、アルコールとしての性質

主に「臭み抜き・身を引き締める(煮崩れ防止)・旨味成分」の役割がある。

どちらか抜いても料理はできるのだが、両方ないと何かが足りないとなる──。なのでケチると味も悪くなってしまう

煮魚に使う酒は、料理酒でも日本酒どちらでも構わない。安い酒だと辛口が多くなるが、臭み消しにもなるし、しょうゆとみりんに隠れるため、気にしなくていいレベル。

安価なみりんは”みりん風調味料”だから、本物よりコクと照りが弱くなる

隠れた味にこそ良い物を使うと、慣れた味とは違い「おっ?」と思わせることができる。

2.味を染み込ませるために冷ますのが重要!

煮物はガンガン煮詰めると味が染み込むと思われやすいけれど、どんな料理も冷めていく過程で染み込んでいく

煮魚の場合、煮込む時間はせいぜい10分を基準とすること。これ以上煮るとコラーゲンが身から全て抜け出してしまって、パサパサになってしまう。

”そうするための煮料理”なら別だが、煮すぎるのも失敗の元。

これを科学でざっくり説明すると、「浸透圧」の話になる。

煮汁で魚を加熱することで内部の細胞が破壊され、水分や脂が抜け続ける、これがパサパサになる理由。火を止めて冷却していくと、この隙間に煮汁が”浸透”していく……ということ。

冷めるとき味がしみこむのはなぜか?

科学的見解で詳しく知るには、こちらを参照して頂きたい。

まず魚を10分煮て火を止め、30分ほど自然に冷ましていく最中に、スプーンで煮汁をかけてあげると、全体に味が馴染んでいく。

手間はかかるが、これも重要な作業。

横着したいのであれば、キッチンペーパーや布巾を上にかけるのもアリ。

調理中は魚に触れないこと

ひっくり返して両面に味を染み込ませようとは考えないこと。

触れれば触れるだけ、形が崩れてしまうのが、魚料理の繊細さでもあり、難しさでもある。

焼き魚は仕上げに向かう段階で火力を上げていくが、煮魚はその逆で、中火からどんどん消していく感じになる。

3.落し蓋の重要性

煮物に落し蓋をする理由について、ただ漠然と「そうしろって薦められるから」としている人も多いかと思う。

先の2点は味に関しての重要項目だが、落し蓋は見た目と効率で最重要となる物

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1.具材を踊らせないことで煮崩れ防止になる

「肉じゃが」が特に恩恵がある。

魚を蓋で押さえつけることで、対流で動いて皮が剥がれたり鰭が落ちたりするのを防ぐことができる。

2.煮汁の蒸発を防ぎつつ、上部への対流で全体に味が染み込む

少ない煮汁でも全体に絡みやすいため、結果的に調味料の節約に繋がる。

蒸す効果もあるので、ふっくら仕上げることができる。

3.密閉を高めることで、弱い火力でも十分加熱できる

浅いフライパンでやるのも同様の効果が得られる。

簡単にいうと、簡易的な圧力鍋にできるのが、落し蓋の効果ともいえる。

簡易的な落し蓋としてはアルミホイルと鍋フタを併用するのがオススメ。

木製は味を染み込ませるのと、重さで煮崩れ防止と効果は絶大だが、メンテナンスが適当すぎるとカビが生えやすい難点がある。

魚種と調理法によって変化させる味付け(超ざっくり版)

・筋肉モリモリマッチョマンの白身魚

カレイやヒラメなど、全身筋肉で味が染み込みにくく、身が硬めの相手をふっくらするには酒を増やすこと

あらかじめ酒を吹きかけたり、塩麹を揉んでおいたり──。タンパク質分解酵素による作用で柔らかくする下準備が重要になる。

砂糖を外して、パイナップルやアボカドと一緒に煮込むのもアリ。

・もともと甘めの白身魚

金目鯛やアカムツやタチウオなど、わりと深海に位置する魚は身が柔らかく、煮崩れしやすい。

この場合、砂糖を抜いてみりんを増やすとスッキリした甘さを出しつつ、見た目を維持できる。

沸騰させないのがコツ。

・臭いが気になる青魚は臭み消しを

サバやカツオなど、臭みの元である脂と血合いが多く、筋肉質の青魚はショウガやネギの薬味を入れつつしょうゆを増やす

あっさり仕上げるならば、先に軽く湯に通して脂を抜き、2度煮る手間をかけると味も染みやすい。

「水煮をしてから煮汁で煮詰める」イメージでも。

しょうゆを入れすぎたミスを取り返すのは難しい

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慣れもあるが、私の煮汁は目分量でかなり適当。

一番多かったミスがしょうゆを入れすぎて辛くなってしまったこと。

塩分を薄めることはできるが、煮汁から”取り除く”ことができないため、甘く仕上げたい煮魚でしょうゆを入れすぎることは、死に繋がるといっても過言じゃあない。

水と酒を多くしても、せいぜい『大さじ2』がいいところ。結果的に煮詰めるため、少なめでも大丈夫。

感覚として、しょうゆは10倍に薄める感じ。そのまま味見して、みりんと酒がハッキリ感じれるくらい、しょうゆの味が隠れるくらいが丁度いい。

仮にしょうゆを入れすぎたミスを犯してしまった場合──。

それを煮詰めて「照り焼きのタレ」にするなど、臨機応変に対応したいところ。

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