外道のほうが美味い説4 ~ウツボ~

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糸や網を食いちぎり、釣り・漁では不人気なウツボさんの話。

いっぽう観賞としては人気で、スキューバダイビング並びにアクアリウムではモテモテ。岩礁帯カーストでトップに降臨するが、普段は引きこもりである(夜行性)

見た目は怖く近寄りがたいが、不意に見せる優しさに心がトゥンクする──。タコ以外には優しい「見た目はアレだけど悪い人じゃない」表現そのままの魚。

あまり知られていないが、「ウナギ」より単価として高かったりする。

釣り人が忌み嫌う外道は、大衆的な高級魚より高価なケースが多い。

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岩礁帯の王者「ウツボさん」を讃えよ

底物狙いの磯釣りではポピュラーな外道で、それだけ釣りやすい部類になる魚。

最も知られている茶色の虎柄ウツボさんは、全長1mにも成長し、そうなると2kgを超える個体も存在する。

長物特有の暴力的な首振りと、強引な引きは釣り対象とするだけの楽しさはある。

のだが……ウツボさんは、針にかけるまでは簡単だけど、釣りあげるとなれば難しい。

鋭い歯はサザエやウニも噛み砕き、長い体を糸に巻きつけて切る狡猾さも備え、ワイヤーリーダーすらぶった切る。

歯が触れれば糸が切れるタチウオやサメよりも、ハイスペックなラインブレイカーのため、釣りの対象とするのは難しい。

海に下げていたスカリを食い破られた経験がある人もいるかもしれない。

ウツボ漁はどうやっているの?

日中は狭いところにスッポリ収まっており、「ウナギ目」らしさをアピール。

獰猛なイメージが強いけど、実は臆病で繊細。目の前にエサをぶら下げられればパクッといくが、こちらから手を出さない以上は大人しいし、穴に収まるその姿が愛らしく、観賞として親しまれている。

仲が悪いのはタコくらいかもしれない。

岩礁帯に棲むウツボさんを捕まえる方法は難しく、先にいったように網や糸が通用しないので、”一般的な方法”は効率が悪い。

そこで狭いところに入る習性を利用し、ウナギやアナゴと同じよう”筒”を沈め、「入ったらラッキー☆」の方法が取られている。

釣るにしてもゴツい仕掛けと竿が必要で、タモの網も破られたりするので、”釣りあげる”のは非常に難しい魚である。

ウツボさんはなぜ高級魚なのか

その見た目と反し、身は透き通るような白身で、ゼラチンとコラーゲンの塊ともいえる美味な魚

ウツボと知らせられず食べれば、「この美味しい魚は何!?」と感嘆すること間違いなし。

ようするに、見た目だけでマズイと決めつけ、食べたことのある人は少ないのだ。

そうたらしめる理由は味ではなく他にある。

ウナギやアナゴなど、長物を捌くのは修練が必要と知られている。

それらを一般が捌くのは敷居が高いけれど、ウツボはプロでも難しい。私も初見では、動画を見て手順を確認しながらでも1時間以上かかった。

皮下にあるゼラチンが邪魔をして、生半可な包丁では切れない皮が厄介なこと。

それをクリアすれば今度は小骨が邪魔をする。

満足な食味を得るためには、ヒラメの5枚おろしができる程度で「ムフー(ドヤ)」とする程度の腕では体力が消耗するだろう。

──ようするに、水揚げから調理まで、手間がかかるし美味なため、高級魚とされているのである。

ウツボ料理は和歌山と高知に聞け!

 この2県でウツボを食するのは至極当たり前のことで、最も盛んな地域といっていいかもしれない。

どちらもスーパーの鮮魚売り場で普通に見かけるレベルで、新名物として町おこしにも用いられている。

近年ではグルメ番組やネットで取り上げられることも多くなった。

1m近くの個体は、1匹当たりの単価ではウナギより高価になる。

1匹が1~2kgと200g程度を比べるのも──まあおかしいかもしれない。

ウツボが決して安い魚ではないことは、価格コムで値段を見てみるとギョッとするかも。

堤防で打ち捨てられていることもあるが、それはアナタが狙っている魚より、実は高価なのです。

一度食べてみれば世界観が変わるかも

プロの料理人ですら扱いが難しく、水揚げも少ない漁も相まって、取り扱う料理店は少ない。

自分の住んでいる地域で探すよりも、和歌山か高知に旅行するついでに楽しむほうが手っ取り早いかも。

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でも東京なら世界中の料理だって楽しめちゃうからね。

今では漁港から鮮魚直送もできるし、調理済はもっと手に入りやすい。

もし釣れたとしたら、一度捌いてみるといいかも。

これが捌ければどんな長物だって捌けるようになると思いますよ。

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