ハゼは海でも川でも簡単・お手軽に釣れるターゲット。
東京のど真ん中でも釣れるため、全国のハゼ釣りファンはとても多い。
近頃はハゼクランクの登場で、「ハゼルアー」に注目が集まっている。
しかしその釣りは、エサより難しい……。
なぜ釣り人は簡単な方法を選ばないのだろう……。
この記事のまとめ:
ハゼは海や川で簡単に釣れる魚で、東京の中心でも楽しめることから多くの釣り人に人気があります。特に、ハゼクランクの登場でハゼルアー釣りが注目されていますが、エサ釣りより難しいです。
ハゼルアー釣りには主に3つの選択肢があり、ハゼクランク、ハゼスプーン、小型ジグヘッド+ワームが使われます。ハゼクランクは簡単でコスパが良く、初心者にもおすすめです。一方、ハゼスプーンはテクニックが必要で、上級者向けです。ハゼ釣りはその簡単さから人気ですが、釣り人はあえて難しい方法を選び、ルアー釣りを楽しんでいます。ハゼの好奇心旺盛な食性と豊富な種のおかげで、釣りやすく、毎年新たな魚を釣れるのが魅力です。
数匹がけも可能なハゼをあえて1匹ずつ釣るのが釣り人流
ハゼ釣りの盛期は7~10月頃。
小型なら5月頃に登場しますが、釣りの対象になる「まぁまぁサイズ」は7月以降になります。いちおう、年中釣れる魚です。
ハゼ釣りがなぜ人気なのか。それは、人の手に届きやすい存在であること。
ハゼ釣りのターゲットは「マハゼ」のこと。浅い場所に居る魚で、淡水・海水・汽水など、水質が悪めでも生息しているため、人間の生活圏にとても近いことが特徴。
使う道具が安く、導入コストも安め。それこそ針と糸だけでも釣ることができ、かなりチョロめのターゲットなんです。
そしてなにより……食べて美味しい!
ハゼの天ぷらは一度食べたらハマること間違いなし。
簡単かつ数釣りが可能なハゼですが、チョロい相手ほど、ガチアングラーは物足りなく感じます。
のべ竿に針と糸を結び、1匹ずつ釣りは玄人っぽさがあります。
あえて難しい釣りを選択し続けてきた結果、ハゼルアーが生まれたのかもしれません。
ハゼをルアーで釣る選択肢は主に3つ
ハゼは好奇心旺盛で悪食。眼前で動くモノなら「とりあえず口に入れてみるか!」くらい、アグレッシブな食性があります。
ハゼ用に使うクランクベイトは、激しく動くタイプのため、興味を持ったハゼがアタックしてきます。まるで鮎の友釣りのように……。
ちなみにルアーで釣る選択肢は3つあります。
- ハゼクランク(クランクベイト)
- ハゼスプーン
- 小型ジグヘッド+ワーム
ハゼルアーの火付け役が「ハゼクランク(クランクベイト)」。
投げて巻いてくるだけの簡単さも魅力で、高価なタックルは必要ないから、ルアー釣りの中でもコスパの良さが光ります。
ジグヘッド+ワームは、ほぼエサ釣りと変わりません。ハゼクランクとは違い、その場でチョンチョン動かせば釣れるので、延べ竿でも使えるのがメリット。
最新トレンドは「ハゼスプーン」。
マス釣りで使うような小型スプーンを使います。
クランクほど簡単にアクションしてくれないため、テクニックはこちらの方が必要になります。
道具の少なさはピカイチなハゼクランク
ハゼクランクは小型のクランクベイトを使うだけのシンプルな釣り。ポイッと投げて着底させ、ボトムを這うようにゆっくり巻くだけで釣れます。チョロい。
メインラインはPEでも構いませんが、ナイロン1号の直巻でも十分。
準備も簡単ですし、ルアー釣りの中でもかなりシンプルなリグで、初心者を沼に引きずり込むにはもってこいのジャンルですね。
ハゼクランクの値段は1個400~1,000円ほど。
単価は高く感じますが、無くさなければ一生釣り続けることができるのが強み。
専用のハゼクランクも増えましたが、淡水用クランクを使うのもアリです。3cm前後を選びましょう。
思っていたのと違ったハゼスプーン
新しいハゼルアーとして、「ハゼスプーン」があると知りました。とうとうクランクで釣るのも飽きたんだなぁと思いつつ、現物を見てみると──
私の想像と違ったモノがそこにあった。
……いやいや、オモリ付きの投げ釣り仕掛けと何が違うんだ?
これならスプーンのフックに、エサかワームつければよくね?
ダイワのハゼスプーンは「これやろ」と感じた理想形ではあるけど……。
どう見ても普通のスプーン。なのに専用モデルにすると、ハゼが釣れちゃう感じがする。アングラーはメーカーに釣られるからね。
チョロいのはお互い様ですね。
小型ジグヘッドでフィネスればいいじゃない
小型ジグヘッドにワームを使ったライトゲームスタイルは、アジングタックルも使えるし、手延べ竿でも十分ハゼルアーを楽しむことができます。
他と比べて飛距離がないことがネックですが、都市部で足元の釣りを楽しむ場合は、この選択肢になるでしょう。
ハゼ釣りは選択肢が多いからこそ、無駄を省くほど、原始に近づいていく気がします。
ハゼ釣りがチョロい理由
なぜ「チョロい=釣れやすい」かは、ハゼの生態に秘密があります。
ハゼ科は世界で約1359種。国内では約493種生息しています。日本におけるハゼ釣りの対象は、「マハゼ」の1種のみを指しています。
マハゼは春に産まれ、1年後に産卵をすることで一生を終えます。実は越年しない魚なんです。
越年しないため、学習(遺伝)による”スレ”がないことが最大のメリット。
スレの概念がないから、数釣りしやすいし、チョロさが加速します。
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ハゼはセオリー通りに攻めるのが最適です。
じゃあセオリーってなんだ? それはハゼが食べるエサかそれに近いモノを動かして見せること。それさえ解れば、ハゼをエサで釣るのもルアーで釣るのも、方法は違えど本質は同じだと気づくはず。
どっちorどれが効率的かは関係ない、方法は人の自由だし、結果──釣れれば楽しい!