素人が握った寿司を食べて──
「本当にうまい握り寿司はね、シャリの隙間に空気がはいり、酢の香りとネタが調律してこそ”本物”なんだよ」
……みたいに語る食通はいそう。
──うるせぇ! それっぽく握れば十分だろがい!!
誰でも「握り寿司」が作れたほうが幸せやろがい!
新型コロナの影響でお家時間が増え、余っている時間を料理にぶつける人がいると思う。
家族一緒にやる料理の華といえば……寿司じゃないかな。手巻き寿司とかね。
「寿司は修行をつんだ職人が握ってこそ!」もひとつの意見。
しかし、家庭料理でそこまで肩肘張る必要はないと思う。初期の寿司はもっと雑です。形式にこだわると信頼をなくしますよ。
寿司は日本の元祖ファストフード
”握り寿司”は江戸時代に生まれ、魚の切り身を飯と握ったおにぎりの亜種みたいなものでした。
時代と共に「食べやすさ」と「味」が洗練されていき、今や日本を代表する食として、世界に認知されるまでなりました。
でもさ……家庭で一流と同レベルを求めるのは違くない?
家庭料理はもっとこう……雑でいいんすよ。毎日作る必要があるから、気を使って張り切りすぎると、鬱になりかねません。
仕込みとか映えとか盛りを気にしていたら、時間がいくらあっても足りない。むしろ短縮させたいからこそ、時短レシピとか漬け置きとか作り置きのレシピに需要があるのでは?
家庭で作る寿司は、それっぽくできてれば、いいじゃない。
握り寿司を簡単にそれっぽぃ作れちゃうアイテムが売れている
この話に着目したのは、サイトを通じて妙な物が売れていたんですよ……(ありがとう)。
それは「おすしメーカー」です。
使い方は簡単! ご飯を詰めて押し込み、まとまったらシャリにネタを乗せていくだけ。
なぜこれが売れるのかは、使う人の気持ちを考える必要がある。
これを必要とするのは、まだ成長過程の子供じゃないだろうか。大人に比べて手も小さいから、1貫の大きさにシャリを握るのも困難だったりします。
大人が楽をするためではなく、理想の大きさで握れない子供のために必要なんだよ!
──でも大人なら、こっちの方が便利だよね。
一度に10貫分のシャリを量産できるから、(寿司ネタさえあれば)いつでも寿司パーリィできますぞ。普通のご飯を詰めて、俵おにぎり量産に使ってもいいわけだし、スイートポテトとかおかずの整形にも使えそう。