ダイワの標準リールが、「誤植かな?」と疑うレベルで軽量化されている件。
60周年で提唱されたLTコンセプト(LIGHT TOUGH)、その始まりである18イグジストは、元から高級リールのため、その凄さが今ひとつ伝わりにくかった。
前モデルとの軽さの違いがわかりやすいのが、「18フリームス」と「18カルディア」。
数字だけなら西の高級リールに肉薄する、ちょっとよくわからない標準リールです。
前モデルより約60g以上軽くなった18フリームスと18カルディア
ある程度なんでもできる3000番を基準に話をすると──
15フリームス[305g] 14カルディア[260g]
↓ ↓ ↓
18フリームス[225g] 18カルディア[195g]
「もしかして60周年とかけてる?」と思うくらい、全ての番手で60g~の軽量化がされている。
オイオイオイ、スプール込みで計算してねぇよと、数字上では勘ぐってしまう。
旧型は番手のわりに大きく見え、またそれがダイワらしいメカメカを感じていたが、世辞にも軽いといえなかった。
18年モデルは手に持った瞬間、「異様に軽い!」と感じます。旧モデルを使ってた人なら、尚更でしょう。
FREAMS(フリームス) | DAIWA 60YEARS SPECIAL SITE(60周年スペシャルサイト)
軽くて強いLTコンセプトとは?
釣具のみならず自動車だって、”軽くて強い”を軸に進化してきました。そのどちらも、近年は大きな進化はなく、「行き着く所まで来たか……」を感じていた。
60g以上の軽量化は、10年スパンでいうなら普通くらいだが、それを数年でダイワはやってしまった。
LT CONCEPT| DAIWA 60YEARS SPECIAL SITE(60周年スペシャルサイト)
コンセプトを直訳すれば、「軽くて強い(小並)」と、語彙力を喪失した感じに。端的にいえば、前モデルより小型になっています。
「フリームスってこんな小さかったっけ?」と思うくらいに。
西のハイエンドに肉薄する東の標準リール
フリームスとカルディアは、ダイワのリールを代表するスタンダード(普通)。
値段も手頃で、スタートアップから上級者まで、陸っぱりのニーズに満遍なく答えるラインナップです。
ただこれが、異常なほどの軽量化が施されたことで、西のハイエンドと同等のスペックになりました。
18フリームス3000番[225g]に対し、同価格帯のナスキーは[250g]。
18カルディア3000番[195g]に対し、同価格帯のストラディックは[230g]。
……ということで、東西の同価格帯なら東がリードしたわけですが、真のハイエンド相手はさすがに分が悪い。でも18ステラC3000の重量は[210g]なんですよ。
純粋に軽さ勝負なら、肉薄するってのも嘘じゃないってわけです。
ちなみに18イグジスト3000は[185g]。軽量を謳うヴァンキッシュと同等になりました。
東西2大メーカーファン同士の、性能についての論争(ウチの子の方がカワイイ論)が加速しそうです。
軽量・小型化されたことでライトタックルにも汎用できる
5年以上前のロッドを使っている場合、LTにより小型で軽量になったリールを装着すると、ちょっとアンバランスになりやすい。
キャスティングはテコの原理を使う以上、手元が重いほうが楽なので、ロッド自体が重ければ”軽すぎるリール”はかえって邪魔です。
なので買い換えを考えるなら、そこも考慮したいところ。
アジングやトラウトなど、もともと軽く短いロッドの釣りなら、キャストフィールが向上する可能性が高まります。
フリームスとカルディア、値段を選ぶか軽さを選ぶか
18フリームスと18カルディアを比べる場合、数値上ではカルディアが半歩先の性能。
それは主に軽さ、それを考えないなら値段で選ぶ──でいいかなと。
搭載されている機能はあまり変わらないので、製品の質が違うってことになります。
ダイワのミドルクラスといえば、もともとカルディアですしね。
CALDIA(カルディア) | DAIWA 60YEARS SPECIAL SITE(60周年スペシャルサイト)
新モデルが出たら旧モデルを格安で選ぶのもアリ
実店舗やネットショップでは、旧モデルのセールが「30~50%OFFの範囲」で開催されています。
今回で大幅な軽量化がされたため、デメリットはひとことで「重い」になります。機能面は差がほぼありません。
しいていえば、スプールの形状がちょいと変化したので、飛距離が消費税以下の%で落ちるとこですかね。
100mぶん投げるウェイトなら大した問題じゃないですが、小型ジグヘッドなりフィネスで攻める場合は、糸抜けが重要なので、わりと死活問題になりえるので注意。