人の行動に性格は色濃く反映される。ヤバイのをいくら隠しても、ふとした瞬間「ヤバそう」と察知されるもの。
それを察知できると、電車の中や車の運転中、トラブルを未然に防ぐことに繋がる。見つけるコツは難しくなく、”自分ならやらない”と線を引くこと。ひとつでも価値観が違えば、人は相容れない存在だから……。
これはアングラーが陣取る釣座でも、ある程度分析することができる。
陣取る釣座の位置でアングラーの性格はだいたいわかる
今記事はこんな釣場を例に話を進めます。
堤防の先端に陣取るのは王様タイプ
堤防の先端に陣取る人は、厄介勢が多い傾向がある。
「ここ俺のだから」と独自ルールを設けていたり、他人がいるとどかせる工作をしたり、知らぬフリで仕掛けを広く流したり……。”堤防の王様”気取りの面々が集いやすい場所。封建社会かな?
王様タイプは傲慢なので、こちらの進言を聞き入れることはない。
だが下手に出て、賄賂的なヨイショをすると簡単に陥落する。ちょろい。ホーム釣場にいたら、まずは年貢を納めに行こう。王室のトップに取り入れれば、地域全体の釣果情報が簡単に入るようになるメリットはある。
「ここ空いてますか?」から陣取るのは軍師タイプ
アングラーはそれぞれのパーソナルスペースがある。よく訓練されたアングラー達は、等間隔で並ぶことに言葉はいらない。他人への”思いやり”と自らの聖域、どちらも二律した高度情報処理(暗黙の了解)である。
軍師タイプは陣形の隙を見つけるのが得意。今ですと采をふるい、「ここ空いてますか?」と戦列に兵をさしむける。
進軍された両隣は狙える範囲が狭くなり、釣りがしづらくなる。すると全体の和が乱れ、両隣が場所を変えてスペースを空けたらしめたもの。そうか、司馬懿はいつもこんな思いだったのか。
これは人懐っこさがないと出来ない芸当。だが根底に「あわよくば友だちに」か「ここでやりたいから」が存在する。
合言葉が「ウェーイ」な文系パーリーか、融通が利かない俺様タイプがこれに該当する。営業向き。
先端が埋まってるので一歩引くのは野心家タイプ
先端でやりたかったけど、そこから一歩引いてはじめるのは野心家タイプ。
やりたいポイントを決めてはいたが、先客がいたので一歩引いて様子をみつつ、虎視眈々と奪い取ろうとしている。腕に相当の自信がないとこの考えに至れないため、釣りの経験値は高いがコミュ障で、1人でもくもくが好きな理系に多い。言い換えれば効率厨。
なぜそこでやりたがるのかは、”釣れた実績があるから”である。
釣った経験が長いほど、魚が釣れる場所は固定だと理解するため、実績がある場所だけ狙う効率優先になる。だから先客がいても、一歩引いて、空いたらすかさず狙おうとする心理。
──前任者が散らす考えはない。「俺なら釣れる」と信じている。
別からアプローチを仕掛けるのは論客タイプ
「混んでいるけどあそこでも釣れるんじゃね?」
論客タイプは俯瞰で全体を見渡し、新たな道を開きやすい。安定を捨てるため釣果は乏しいが、知識は誰よりも深くなりやすく、研究大好きで知的好奇心が高め。
人気の釣場は”魚が釣れるからこそ人気”なのであって、それ以外は実績が少ないから人も少ない。だから一歩引くと釣れる確率が下がってしまう。
釣れないから、釣ろうとする技術と知識が増えていく。その代わり、魚が掛かってからの経験値の低さからバラしやすい。うんちくがムダに長かったり、道具についてやけに詳しい人に多く該当する。
その他「平民」
なにもいうことはない。そのままの君でいて欲しい。
上記に挙げた例のどれかに収まりたいのであれば、普通とは離れた目線で見られる可能性が高いことを、肝に命じておいてほしい。
堤防の先端は長時間の釣りに有利
王様が居る場所は長時間の釣りに向いている。なぜそうなのかは、図で説明するほうがわかりやすいと思う。
中には「先端のほうが魚が釣れそうだろ?」と、頭の弱い発言をする可能性もある。でも先端は広範囲を探れるため、誰よりもチャンスが待ち構えている。
誰よりも広範囲に狙えるからこそ、他人を気にしない自己中でないと居座れない。気配りが出来る意識があれば、それで釣りどころじゃなくなるから。
競争率も高いため「我先に」の心理も働く。そうしなくてもいいように存在するのが「ローカルルール」。人気釣場ほど存在し、とても面倒くさい。
一歩引くと魚が居る場所を探す能力がつきやすい
”釣りが上手くなりたい”なら色んな場所にキャストするほうがいい。”魚を釣りたい”なら釣れる場所に陣取るほうがいい。
その知識は書籍やウェブで知ることはできるが、多くの選択肢から一番わかりやすい物を選んでいる。そのためダイバーシティなメソッドだけが公開されている。
それは広義で参考になるが、要所はそうもいかない。
全国どこも同じ釣場は存在しない。ある地域だけに特化した釣法があるように、貴方が向かうポイントにも必ず、攻略法が存在する。
数センチ刻みの棚取りが出来れば、それを発見するまでの過程も短くなる。だからこそ、釣れた時の喜びはひとしお。
自己診断をして「強み」を伸ばす
自分を知ることは意外と難しい。
他人にわざわざ問うのもどうかと思うし、長所と短所を自己申告できる人は少ないと思う。「彼を知り己を知れば百戦殆うからず」という故事もあるし、自分の得意分野をいち早く見抜いて伸ばすことが、誰よりも一歩先を歩くことに必要な心構え。
「ストレングスファインダー」は自分の才能を見抜けるかもしれない診断方法。
正規の診断は有料だけど、書籍や無料サービスでも見つけることは可能。現在の位置に悩んでいるとか、これからを考えている最中など、進路を見極めたい時に利用して欲しい。