「スーパームーン」とは、月が地球に最接近する日。
それに伴い、普段の大潮より干満差が大きくなります。
どのような危険があるかをまとめてみましょう。
干潮で渡れる箇所は取り残されに注意
スーパームーンでは、普段の大潮より10cmほど潮汐幅が大きくなる。
そのため干潮時には、干潟で普段行けない所も行ける可能性はあります。
干いているから行ける場所は、満ちると当然水に浸かりますよね。
仮に引いている干潟に入って、そこで釣りができる時間は、どのくらいあると思う?
潮汐のサイクルはおよそ6時間毎
潮汐の干満はおよそ6時間周期。
でも6時間で最高・最低潮位に達するわけでなく、潮は4時間以内が最も動きます。
なので干潟で釣りをしているなら、動き出しから3時間経つと、最悪逃げ遅れて帰れなくなる可能性もあるわけです。
取り残されたとしても、12時間近く我慢すれば、入ったときと同じ水位になります。
ぷかぷか浮くために、フローティングジャケットなど着用しましょう。
行政と他の釣り人に迷惑をかけないよう、危険をあらかじめ回避することは釣り人の嗜み。
スーパームーン時は水位の上昇がすっごくはやい(小並)
干潮の底から満潮に向けては、スーパームーンだと4時間で1m近く水位が上昇します。
身長の半分ほど水位が高くなるわけで、動いているときは流れも速くなる。
なので普段の大潮の感覚でいると、一気に上昇したように感じる。
あえてこの日に干潟で釣りをする場合は、下げ7分から進みはじめ、上げ2分で帰る準備をはじめてようやく安全でしょう。
移動距離と時間を計算し、1時間以内で水から離れる意識を持って頂きたい。
リスクを追ってまで釣りをするのは、ただの釣りキチです。
外洋に面した堤防は高波に注意
潮位が高くなることで、外洋側は高波の危険が増す。
外洋の波は、最低でも1mはあることを忘れてはいけない。
これと荒天が重なると、沿岸で高波被害が増えます。
スーパームーンの時は大抵「高潮注意報」が発令されます。
海に近い沿岸部に住む方たちは、事前に避難ルートの確認や浸水対策など、防災意識は忘れずに。
ライフジャケットがあれば助かるわけではない
釣り人(特にルアーメン)は、「ライフジャケットがあれば死なないんじゃないか?」と思っている人がいそう。
コレの万能性というか、もはや神格化しているような気も。
水に浮けば確かに生存率は高まる。
けれど「落水してからどうするか」を想定していない人は多いでしょうね。
夜は港でも灯りがないところは多い。
釣りのウェアはただでさえ暗色が多いから、反射板なり暗闇で発光する何かを常備しておいてもらいたい。
「標識灯」と「防水ケータイ」さえあれば、生存率はともかく、見つけてもらう可能性は飛躍的に高まる。
緊急通報先は、消防か海上保安庁の番号を覚えておくように。
ウェーダーを履いている場合は、それを脱がないとまず死ぬと肝に命じましょう。