「ラインは消耗品だからコスパ重視だろ(効率厨)」
そんな考えが、数々の(安い)クソラインと出会わせてくれました。
久々に出会った当たりが、ダイワの「UVF シーバスセンサー+Si」。
低価格帯ながら、滑らかさは最上級に負けず劣らず。
デメリットはないこともないが、打ち消せるので問題ない。
意図的にトラブルさせようとしても出来なかった唯一のPEライン
これは新製品ってわけでもなく過去作のリファイン。
ソルティガ・モアザンモデルで先行していましたが、プレミアムからスタンダードに落としたモデルがこちらになります。
「シーバスセンサー+Si」を最初に触った感想をいえば、
「滑らかさのレベルが段違いすぎて結束できんの?」
って感じ。
ショックリーダーとの結束には、摩擦を利用したノットが選ばれるけど、「これに摩擦が発生するの?」てくらい滑らか。リーダーにコブを作らないと抜けやすいかもしれない。
同価格帯では出会ったことのない一品だった。
試していたのがこの時だけど、「強風+ガイドが多く口径が狭い」のトラブルコンボに難なく打ち勝ってしまった。
さすがに負けたのが砂利浜の波打ち際相手。0.8号なのでアッサリと切れるのではないかと思っていたけど、ほつれはしたものの切れることはなかった。
とはいえ、表面の強度を売りにするモデルに比べれば、劣るのは確か。
全力キャストでもトラブルナッシング
さわり心地でクソPEラインは決定づけられるものの、こちらの匙加減でどうにでもなる物は多い。
コーティング剤を使ったりとか、キャスト時の力を抑制するとか──。
具体例をだすと、以前巻いていた「パワープロZ」は、「コーティング? 何それ?」てくらい糸鳴りがきつかった。
表面強度を向上させるため、糸質が硬いPEは糸鳴りがしやすく、それは摩擦が発生しやすいことを意味している。
コーティングしたばかりなら問題ないけど、使ううちにキャストの力をセーブしないともれなくガイドで止まるような表面。
現界するだけで地表に悪影響を及ぼす魔王じゃないんだからさ。
それをせずとも、ある程度ごまかしが聞くのが「G-soul」と「シーバスPE」で、まあよくインプレで耳にするであろう有名所になる。
いくらそれでも全力で投げれば、ラインの放出が間に合わず「ごそっ」と出て来ることはあった。
「シーバスセンサー+Si」は、向かい風でこなくそーと全力を出しても、一切トラブルしなかった稀有なラインでした。
これは素材の勝利ともいえるが、同価格帯のPEラインでははじめての経験だった。
PEラインに「シルキーさ」は必要なのだろうか
PEラインの感想によく、「シルキーな滑らかさ」があります。
髪の毛の話かな?
柔らかい猫っ毛もいれば、刺さりそうな剛毛だっている。
その触り心地の感想が、絹のような滑らかさなのでしょう。
髪の毛でいう手触り・指通りは、表面がツルツルすべすべでないと、指からこぼれ落ちる感じは出せません。
それはキャスティングでいう「糸抜けの良さ」に通じるものがあります。
滑らかなラインであるほど、ガイドの接触面で引っかかることはなく、スムーズな遠投が約束されるってわけ。
なのでゴワゴワなクソラインから、滑らかなラインに替えただけでも、飛距離は伸びます。
じゃあゴワゴワなラインはどうしたらいいってんだよ!?
冒頭でいったように、低価格のクソラインにはごわごわな物が多かった。
ひどいものだとガイドで滑らず、渋滞の最後尾に大型が突っ込むかのごとく、そこでぐしゃぐしゃになった物もある。
滑らかなPEラインは、どのようにそれを表現せしめているのか。
それは繊維1本1本の質であったりするが、重要なのは糸(繊維)自体のコーティングにある。
あの手この手でメーカーもコーティングを試みているが、それを万年永続させるのは困難なため、それならユーザー側で市販の潤滑剤を使えばいい話。
それでもなんともならなかったのは、ワゴンセールで出会った「100m1k以下」の某戦いが好きそうなメーカーのものだったが、かなり昔の話なので割愛。
PEラインを常に本来の性能で扱うには、こちらはメンテナンスとして潤滑を促す必要性があるってわけ。
それをある程度、しなくともいいようにする決定打が「素材」になる。
つっても合成繊維だし、そのさじ加減はメーカーによって違うし細かく明記されているわけでもないから、表面上で見抜くのは難しい。
なので”気になる製品”に目星を付けたら、それの感想を検索して調べてみるといいです。「欲しいPEライン 滑らかさ」とかでね。
強度や感度については、ボジョレーの感想くらい「大して必要でない情報」なので、気にしないほうがいいです。
「シーバスセンサー+Si」を買うか迷ったけど結局買った理由
数値だけ見れば、他社より耐力強度が落ちるんですよ。
http://www.daiwa.com/jp/fishing/item/line/solt_li/uvf_seabasssensor_si/index.html
大げさにいえば、だいたい5割減ってところ。
1号で13lbなら5kgは耐えれる強度だけど、強さをウリにしているのなら0.5号で達成しているからね。
安いには安いし新しい物だが、根掛かりでフックを曲げれそうもない強度はどうしたものかなーと。
天の声「根掛かりが怖いなら──。しなければイイノデス」
せやな(納得)
なのでトップ指向のルアーを使うライトなヤツに巻いた。それも前日に試したので問題なし。
5kg以上が掛かるとどうしようもないが、それはドラグを使えばいいだけの話。
なんのためにドラグがあるのかを考えれば、ラインの数値上の強度なんて、些細な存在だと思う。